三菱ふそうの大型トラック 新型「スーパーグレート」と先代モデルを乗り比べしたら驚きの結果に!?【PR】

新旧スーパーグレートの違いをさらに詳しく!

 続いて燃費です。今回のコースは前述の通り「喜連川研究所」(標高172m)から「道の駅ふくしま」(同122m・福島市)までの往復。途中、新型と従来型の乗り比べをするため、往路も復路も東北自動車道の安積PA(同251m)で乗り換えました。

途中の安積PAで、スーパーグレートの新型(左)従来型(右)と乗り換え。道の駅ふくしまでも乗り換え、往復して喜連川研究所に戻るコースを走行した

 燃費計測区間は、それぞれ勾配の違う4つ。途中、標高451mの峠を通過するルートのため、それなりにアップダウンがあります。

 往復を終え、喜連川研究所に戻ってすぐに、新旧スーパーグレートともに給油を行いました。すると、従来型に比べ、新型スーパーグレートの給油量は少なくて済みました。

 くるまのニュースの編集スタッフが記録した総合燃費を見ると、全区間でカタログに記載している「従来型より11%の燃費向上」が確認できました。

新開発の12.8リッターエンジン搭載 排気量アップなのになぜ燃費が良い?

 排気量が増えたのになぜ燃費が良くなるのかと言えば(ギア比は同じ)、空気だけを圧縮し、高温になったところで燃料を噴くディーゼルエンジンだからです。

新型スーパーグレートは、新開発「6R30型」の12.8リッターエンジンを搭載

 吸入する空気量で言えば従来型の10.7リッターより新型の12.8リッターの方が多いのですが、上手に効率良く燃焼させてやれば、噴く燃料の量は少なくて済みます。このあたり、ターボの使い方や燃焼室の形状、そして燃料の噴射タイミングなどで大きく違います。

新型スーパーグレートは、12段機械式自動トランスミッション「ShiftPilot(シフトパイロット)」の制御見直しにより、従来モデルよりも低燃費はもちろん、低速域のトルク特性改善や変速ショックの低減を実現

 しかも排気量が大きくなったことで低回転のトルクも増えます。燃費テストを終えたあとに、アクセル全開で比較をすると明らかに12.8リッターの方がパワフル。逆に、同等の加速をするなら、アクセル開度が少なくて済みます。

走り、デザイン、安全機能のどれも先代より進化したスーパーグレート

 今回テストしたコースは、長い登り坂も多かったです。実際、登り坂の多い区間の燃費差は、少ない区間より大きくなりました。燃費に影響を与える空気抵抗は同じなので、低速トルクが太くなった効果だと思います。

新型に採用された「スーパーハイルーフ」は空力性能の向上はもちろん、快適な居住空間とゆとりの収納力を実現。身長180センチ超えの筆者(国沢光宏)が余裕で立てるほどの高さが広がる

 現在の大型車の制限速度90km/hだとどうか。推測ながら、巡航時(1100回転前後)のトルクの太さを考えると、燃費差は大きくなる方向だと思います。空気抵抗は速度が上がるほど燃費に影響を与えます。90km/hになれば新型に採用された「スーパーハイルーフ」の効果が一段と効いてくるんじゃないでしょうか。

試乗インプレッションを終えた筆者は、従来型と比較して新型スーパーグレートを“ベツモノ”と評価。すべてにおいて進化していることを実感できたようだ

 カタログ数値の11%差だったとしても、燃料コストや二酸化炭素排出量低減に貢献してくれることでしょう。

輸送ビジネスの燃料コストが抑えられれば、結果的にわれわれ消費者にもメリットがあるだろう。新型スーパーグレートのキャッチコピー通り“その進化は、すべての人のために”ある

 新型スーパーグレートは、燃費はもちろん、走り、デザイン、安全機能とどれをとっても、先代よりも進化していることが感じられる試乗でした。

[Text:国沢光宏 Photo:土屋勇人]

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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