三菱ふそうの大型トラック 新型「スーパーグレート」と先代モデルを乗り比べしたら驚きの結果に!?【PR】

2023年に6年ぶりのフルモデルチェンジをした三菱ふそうの大型トラック「スーパーグレート」は、エクステリアの一新や新開発エンジンの搭載、そして先進安全機能を装備するなど、大幅に魅力が向上しています。本記事では、自動車評論家の国沢光宏さんが三菱ふそうから借りた新旧スーパーグレートの2台に試乗し、操作性や乗り心地、燃費など、進化しているポイントを紹介します。

新旧「スーパーグレート」乗り比べで進化を体感!

 くるまのニュース編集部から「大型トラックの新旧比較をする企画があります。燃費計測もあります。お願いできますか?」という打診が来ました。今まで数え切れないくらい燃費テストをしてきたものの、大型トラックは初めて。

今回、乗り比べを行うスーパーグレートの従来型(左)と新型(右)。新型スーパーグレートのフロント周りは、三菱ふそうのアイデンティティーである“ブラックベルト”を採用したデザインに一新した

 というか、半世紀以上自動車メディアを見てきていますが、大型トラックの燃費計測記事を読んだ記憶はありません。いろんな人に聞くと、相当のクルマ通でも大型トラックの燃費についての見識を持っていないようです。

 何を隠そう私自身もかつて燃費規制についての記事を書く際、大型トラック関連を調べましたが、手応えのある情報はありませんでした。

今回、試乗インプレッションと燃費計測のドライバーを務める筆者の国沢光宏(写真は新型スーパーグレート)

 企画の内容を聞いてみたら、三菱ふそう「Super Great(スーパーグレート)」の新型と従来型の乗り比べをして、燃費については(できる限りの低燃費走行を目指す)燃費アタックじゃなく、新旧の燃費比較をしたいとのこと。大型トラックも乗用車と同じく燃費向上が義務づけられており、カタログ上は従来型より11%程度良くなっているそうで、その実証と、実際に運転してみた感想を記事にしてほしいとのことでした。

タイヤや重量といった燃費に関わる部分をイコールコンディションに調整

 ということで乗り比べのスタートは栃木県さくら市にある三菱ふそうの喜連川研究所。燃費計測は、満タン法と燃費計の併用という、乗用車でも行う計測方法です。

スタート前に、三菱ふそう喜連川研究所内のガソリンスタンドを借りて、満タンまで給油をおこなう

 車両の条件をそろえるため、トラックの試験で一般的な定格積載量(法規上の最大重量)とし、タイヤは同じ銘柄の新品を装着。満タン法の誤差を少なくするため走行距離は310kmと長めに取りました。速度もイコールコンディションということから、クルーズコントロールを使い80km/h固定に。

スーパーグレートの新型(左)従来型(右)ともに法規上の最大重量の重りを積載し、イコールコンディションに整えた

 エアコンは常時24℃設定、常時2人乗車、空気抵抗低減効果を受けないよう配慮するため追走車は200メートル程度前走車との車間を確保、高速道路の精算はETCレーンを走行せずに一般レーンを使用するという条件で合わせました。

スーパーグレートの新型、従来型ともに、満タンまで給油を行った

 私の得意ワザはさまざまなテクニックを使った「燃費アタック」なのですが、今回は秘技を封印。誰でも出せる燃費だと思っていただければいいと思います。

今回試乗するスーパーグレートの新型(左)と従来型(右)の2台は三菱ふそう喜連川研究所をスタートし、矢板インターチェンジから東北自動車道を北上する

 参考までに燃費性能に関するスーパーグレートの新型と従来型の主な違いは、1)排気量が10.7リッターから12.8リッターの新世代エンジンになったことと、2)ルーフ上にエアデフレクターを付けるなど空力性能の向上です。

新旧スーパーグレートに乗りいざ出発! モデルチェンジする度に驚きの進化

 試乗インプレッションのため、新型と従来型を乗り比べてみます(私が乗らないときは、スタッフが同じクルーズコントロール80km/h巡航)。スーパーグレートは2010年に出た先々代、2017年の先代、そして新型と3世代にわたって試乗しています。

新旧2台のスーパーグレートは、東北自動車道を走行し、道の駅ふくしまを目指す

 3世代とも技術的に難しいと言われる前輪2軸仕様なのですが、モデルチェンジする度に驚くのが直進安定性の向上です。

従来型のスーパーグレート。見比べると、新型はエクステリアデザインが一新されていることがよく分かる

 前2軸仕様はタイヤ径が小さいため基本的なスタビリティを確保しにくい上、前2軸を操舵(そうだ)するためステアリング系のフリクションも大きくなります。

 先々代モデルで高速道路を走ると、いわゆる「センター付近が緩い感じ」がしました。先代で「これならロングドライブでも疲れませんね」に。新型ときたら、もはや乗用車レベルと言って良いです。直進安定性が良い上、ハンドル操作量は驚くほど少なくて良いと感じます。

 新型も従来型もアダプティブクルーズコントロールと、レーンキープが付いています。80km/hにセットし、ハンドルを軽く握っていれば、レーダーで先行車の有無や距離を検知。カメラで車線を見て車線キープしてくれるのですが、従来型はハンドルが大きく&頻繁に動きます。新型といえば、車両そのものの直進性能が良いため、ほとんど動きません。前1軸ならさらにビシッと走るんじゃないかと思います。

安定した姿勢で東北自動車道を走行する新型スーパーグレートのリアビュー。デザインを一新したLEDリヤコンビネーションランプが目を引く

 また新型はエンジンの静粛性とトルク感で優位です。排気量を大きくし、ターボを変更したことで低回転域のパワーが上がっているんだと思います。

スーパーグレートの従来型(左)と新型(右)のリヤコンビネーションランプ。新型はLEDを採用したことで、スタイリッシュな見た目となった
試乗インプレッション中の筆者(写真は従来型スーパーグレート)

 同時にディーゼル特有のノッキング音や、振動も減少しています。80km/hにクルーズコントロールをセットし、レーンキープサポートを使いながら巡航すると、どこまでも行けそうな感じ。

 また、新型スーパーグレートは安全機能も充実しました。死角となる左折時の巻き込み事故を予防する機能にくわえて、車両右側や車線変更時の危険を検出する機能を新たに搭載した「アクティブ・サイドガード・アシスト2.0」は高速道路の合流でも作動。警告音とランプでの警告をしてくれるので、安心して運転できます。

新型スーパーグレートのインテリア。7インチのタッチパネルディスプレイの搭載や、視認性が高くスタイリッシュなデザインのメータークラスターへと進化。また、電動式パーキングブレーキを新たに標準装備している

 車内は静かなので上質のオーディオなどを装着してやれば“ゴキゲンな仕事場”になりそうです。

 次のページでは、新旧スーパーグレートの違いについて、さらに詳しく解説します。

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