圧縮着火エンジン マツダ「スカイアクティブX」をオーナーが語る!アップデートでどう進化したのか?【PR】
世界初の圧縮着火エンジンとして登場した「スカイアクティブX」。1年でアップデートが行われた同パワートレインですが、その制御系や運転支援のアップデートは、改良前モデルにも無償で提供されました。アップデートによる違いはどのようなものなのでしょうか。実際にスカイアクティブX搭載モデルを購入した3人の現オーナーに聞いてみました。
スカイアクティブXの登場から1年…アップデートでどのように変化したのか
世界初の圧縮着火エンジンとして登場した「スカイアクティブX」。現在、新世代商品群のトップバッターである「マツダ3」とコンパクトクロスオーバーSUVの「CX-30」に搭載されています。
スカイアクティブXについて筆者(山本シンヤ)は、全域でドーピング感のない力強さやフラットな特性、高効率エンジンながらも心地よく回るフィーリングなどから、マツダが目指す「滑らかな走り」に一番マッチしたエンジンだと思いました。
しかし、その一方で「プライスに見合う魅力があったか?」と言われると、良くも悪くも「普通」であり、決定打に欠けるのも事実でした。
ちなみに筆者は、スカイアクティブXデビュー時のモデルに乗った時に書いたインプレッションの結論として、以下のように書いたことがあります。
「スカイアクティブXは生まれたばかりの技術で、『磨き甲斐のある原石』だと思っています。だからこそ、今後の進化・熟成を行なうことで、『ハイブリッドやEVよりも明らかにいいでしょ?』と言った魅力を感じさせるようなユニットにシッカリと育てて欲しい」
その想いはマツダの開発陣も同じで、登場から1年でスカイアクティブXのアップデートが行なわれました。
内容としてはスカイアクティブXの潜在能力を更に引き上げるためのもので、既存モデルを所有しているユーザーを対象として制御系の最新化をおこなう、「MAZDA SPIRIT UPGRADE(マツダ スピリット アップグレード)」と言うサービスです。
今回の記事では最新化サービス第1弾をおこなったユーザーのリアルな声をご紹介しますが、今後も第2弾、第3弾と継続して制御系のアップデートがおこなえるようになるとのことです。
具体的には「燃焼制御の緻密化」で大幅なトルクアップ(180ps/224Nm→190ps/240Nm)、「エアサプライの過給開始時期の変更」でアクセルを踏んだ時の瞬発力アップ、「M-Hybridによるトルク制御の緻密化」で加速の繋がりが更に滑らかに。
筆者がアップデート後のモデルに乗ると、アクセルを踏んだ時の「瞬発力」と「レスポンス」の向上を実感し、常用域(2000~3000rpm)での力強さはスペック以上の変化代(しろ)だと思いました。
パワートレイン全体のドライバビリティが引き上げられたことで、スカイアクティブXの「ディーゼル」のような応答性の良さ、「ライトプレッシャーターボ」のようなドーピング感のないトルク感、「ガソリンNA」のようなスッキリ綺麗に吹け上がるフィーリングと言った、様々なエンジンの長所がシームレスに融合している特徴が、より明確になったように感じました。
ただ、誤解してほしくないのは、「劇的に変わった」ではなく「本来目指していた性能に一歩近づいた」と言ったイメージです。
改良前モデルの無償アップデートでは運転支援機能も進化させた
登場から1年後に行われたアップデートでは、パワートレインだけでなく運転支援デバイスもアップデートが行なわれており、全走車追従走行とステアリング支援を行なうCTS(クルージング&トラフィックサポート)の上限速度を55km/hから高速域へ引き上げられ、更にギクシャク感の強かったMRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール)はより滑らかな制御に変更されています。
実は今回行われた制御系や運転支援のアップデートは、改良前モデルを購入したユーザーに無償で提供されたのです。
これは道路運送車両法の一部改正に伴う「アップデートによる性能向上や安全性向上などを図るための制度」として自動車メーカーで初めての導入となりますが、マツダ的にはスカイアクティブXの可能性を信じて購入してくれたユーザーに対する「感謝の気持ち」と言ってもいいでしょう。
ちなみにユーザーはこの無償アップデートについてどう捉えているのでしょうか? そこで関東マツダ・高田馬場店の協力で、3人のスカイアクティブXユーザーにインタビューを行なって、本音を聞いてきました。