国交省が「車を直しなさい!」怒りの命令! 「東大阪PA」に集結の“超・迷惑車両7台”をその場で検挙! 「爆音」「ハミタイ」「フルスモ」の“不正改造車”を一斉摘発 大阪
国土交通省 近畿運輸局は、大阪運輸支局が近畿道 東大阪PAで実施した街頭検査の内容を発表しました。7台の不正改造車に整備命令書を交付したといいます。
改造車スポット「東大阪」で取り締まり
国土交通省 近畿運輸局は2025年12月1日、大阪運輸支局が近畿道 東大阪PAで実施した街頭検査の内容を公表しました。
25台の車両を検査し、7台の不正改造車に整備命令書を交付したといいます。

日本国内で車検を取得して公道を走行する場合、一定の安全・環境基準を定めた「保安基準(道路運送車両の保安基準)」に適合しなくてはなりません。
装置の取り付けや取り外し、改造などを行い、保安基準に適合しなくなった「不正改造車」は、安全・環境基準をクリアしないだけではなく、周囲の交通や近隣住民に迷惑と危険を及ぼすことがあります。
不正改造の一例では、例えばマフラーの取り外し(直管)やサスペンションの改造(主にシャコタン)、大型ウイングなどの取り付け、ライトの色の変更、タイヤやホイールなどの露出などがあります。
消音装置となるマフラー本体を取り外したり、競技用製品など基準を満たさないものを取り付けると、始動・走行時に爆音が響き渡り、近隣の大迷惑になります。
サスペンションを切断したり、競技用の部品を取り付けて車高を極度に落とすと、保安基準の最低地上高9cmを切ることがあります。そうすると、路面と接触して車体やエンジンを強く打って、走行不能になる車両故障を招いたり、火花を発生させ火災になることも。
車体幅以上のウイングやスポイラーなどは、交差点での右左折や路地を走行中に歩行者や自転車などに当たってケガをさせたり、取り付けが不十分であれば走行中に外れて事故になることもあります。
同様にタイヤをはみ出させて回転部分を露出(ハミタイ)させると、歩行者を巻き込む可能性があり、非常に危険です。
ライトの色や光り方の変更は、クルマが進んでいるのか停まっているのかが夜間にわからず、事故を招きます。
こうした改造の事例は、すべて保安基準適用外です。
しかし、現在も不正改造は完全にはなくなっていないのが現状です。個人が好き勝手に改造していることも多いですが、不正改造車のグループをつくり、群れて行動している連中も多くいます。
特に「暴走族」(珍走団)や「旧車會」、「ドリフト族」「走り屋」「ルーレット族」「環状族」などは、不正改造車で迷惑走行するだけに留まらず、夜間の高速のSA/PAや道の駅などに集結し、空ぶかしやドリフトなどを行って、近隣や一般利用者に多大な迷惑を及ぼしています。
大阪府内では、阪奈道路や大阪南港が走り屋やドリフト族の出没スポットとなっているほか、阪神高速でも環状族などが現れ、爆音を立てながら迷惑走行しています。
さて、今回国土交通省 近畿運輸局は、自動車技術総合機構近畿検査部と連携し、大阪府警とともに近畿道の東大阪PAで検問を実施。
この東大阪PAもしばしば改造車が集結するスポットであり、金曜日や土曜日の夜などには改造車が集結。周辺住民からの苦情も多く、PAの閉鎖も行われています。
検査は2025年11月29日の21時から23時半にかけて80名の係員を投入して実施。クルマ25台に対し、不正改造がないかを調べました。すると7台で不正改造が見つかったといいます。
添付されている写真には、派手に改造されたセダンや国産スポーツカーなどが検査されています。主に見つかった不正改造は、前面ガラスのフィルム貼付(フルスモ)、回転部分突出(ハミタイ)、灯火類の基準違反などだったということです。
7台はその場で検挙され、道路運送車両法に基づき「整備命令書」が交付されます。
整備命令書は「15日以内に、保安基準に適合するようにクルマを直して見せに来い」という内容の命令書で、所有者はすぐに修理して保安基準に適合させたうえ、最寄りの陸運局などに持っていき、直接の確認を受ける必要があります。
近畿運輸局は、「近畿自動車道(下り)東大阪PAで週末の夜間から深夜にかけて、自動車愛好家の集結が頻繁に発生し、エンジン音やスピーカー音により、沿線住民に騒音被害が発生している」と現状を問題視しており、引き続き、不正改造車の撲滅を目指す構えです。
Writer: くるまのニュース編集部
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