いすゞ「“7人乗り”トラック」がスゴい! 全長6.1m級の「堂々サイズ」で「4人寝られる」! 国産キャンパーの「始祖」ヨコハマ・モーターセールス「ロデオ4WD RV」に注目
「ジャパンモビリティショー2025」の「キャンピングカーゾーン」では、キャンピングカー制作の老舗であるヨコハマ・モーターセールスが過去に手掛けたいすゞ「ロデオ」のキャンピングカーが異彩を放っていました。どのようなクルマなのでしょうか。
「国産キャンピングカー」のパイオニアを特別展示
東京ビッグサイトを会場に開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」では、未来を占うコンセプトカーが多く展示されていましたが、東8ホールでは日本RV協会とのコラボレーションで「キャンピングカーゾーン」も設けられ、大小さまざまなキャンピングカーが展示されていました。
その中でも異彩を放っていたのが、キャンピングカー制作の老舗であるヨコハマ・モーターセールスが過去に手掛けたいすゞ「ロデオ」のキャンピングカー「ロデオ4WD RV」でした。

ベースとなったロデオとは、いすゞが過去に販売していたピックアップトラックであり、もともと2WDのピックアップトラックであった「ファスター」に対し、4WDモデルは「ファスターロデオ」と名乗っていたのが始まりでした。
ちなみにファスターロデオのメカニズムを用いて生まれたSUVが「ビッグホーン」であり、初代は当初、「ロデオビッグホーン」というのが正式名称だったのです。
そんなロデオをベースとしたキャンピングカーを制作したヨコハマ・モーターセールスは、もともとアメリカで作られたモーターホームと呼ばれたキャンピングカーの輸入販売を行っていたのですが、当時のアメリカ製モーターホームは品質に問題を抱える個体が多かったことで、1982年に自社でのキャンピングカー制作に着手したのでした。
このときにベースに選ばれたのがファスターロデオであり、会場に展示されていたのは2代目となるロデオをベースとしたモデルで、1994年に製造された964番目の量産車とのこと。
今回の出展にあわせフルレストアを施したといい、30年以上前のクルマとは感じさせない美しい状態を保っていました。
全長6180mm×全幅2000mm×全高2630mmの堂々たるサイズで、乗車定員7名、就寝定員は4名です(数値は1992年モデル「ロデオ4WD RV」)。
2.8リッターディーゼルターボエンジンと5速MTを組み合わせ、駆動方式はパートタイム式4WD。
AC-DCコンバーター&充電システムや3ウェイ冷蔵庫、2口ガスコンロ&レンジフード、シンクやトイレ&シャワールームなどを備え、海外製キャンピングカーにも見劣らない充実した仕様となっていました。
当時はまだキャンピングカーという和製英語は世間に浸透しておらず、キャンピングカーに架装した車両を登録のために陸運支局に持ち込むと怪訝な顔をされたこともあったそうです。
そんなキャンピングカーも今ではすっかり市民権を得て、キャンピングカーショーなどのイベントも多く開催されるに至っています。
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2代目ロデオのキャンピングカーは、その完成度の高さから当時の全国のいすゞ車ディーラーでも取り扱われるようになり、1989年から1994年の5年間で1090台が販売されたそうです。
デビューから36年が経過した現在でも愛用するオーナーが多く存在するといいますから、そのクオリティの高さをうかがい知ることができるでしょう。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。




























































































