約190万円で5速MTアリ! スズキの「新ジムニー“最安グレード”」に注目! 超“簡素”仕様で「キーレス」もないけど「じゅうぶんです」! 割り切りがカッコいい本格四輪駆動車「ジムニー XG」が“買い”だった
2025年10月15日にスズキは「ジムニー」と「ジムニーシエラ」の一部仕様変更を行いました。車両本体価格の値上げもあったようですが、ジムニーの魅力は健在なのでしょうか。
日本最小かつ最強の本格四駆はまだ「200万円で買える」!
軽自動車規格のボディに、非常に高い悪路走破性を組み合わせた唯一無二の存在であるスズキ「ジムニー」は、様々なユーザーから依然として高いニーズを誇っています。
この秋、改良と値上げが行われましたが、ジムニー最廉価グレードはまだまだ“買い”なのでしょうか。

2025年10月15日に、スズキはジムニーと小型車版「ジムニーシエラ」の仕様変更を発表しました。発売は11月4日からです。
仕様変更の内容は、安全装備の強化と価格の改定となっています。
安全装備の面では、先進運転支援装備を強化しました。
衝突被害軽減ブレーキの「デュアルセンサーブレーキサポートII」を採用し、車線逸脱抑制機能を標準装備しています。
そして4速AT車は全車速追従機能付きとなった「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」と、後方後発進抑制機能(4速ATのみ搭載)を設定しました。オプション選択となりますが、「スズキコネクト」にも対応するようになっています。
そして安全面の強化を踏まえ、車両本体金額が上昇しました。
ジムニーの最廉価グレード「XG」では、5速MT車が26万円アップの191万8400円となり、4速AT車は16万円アップの191万8400円となっています。これまで差があった5速MT車と4速AT車が同一価格となったのも、今回の改定の目玉です。
ちなみに最上級グレードの「XC」は216万400円、中間グレードの「XL」が204万6000円となっており、まだまだ最廉価XGグレードの価格優位性は高いでしょう。
では、200万円を切る最廉価グレードXGは買いなのか、一つ上のXLグレードとの違いを見ていきます。
まずはボディカラー。XLが8色展開なのに対して、XGは「ブルーイッシュブラックパール3」「ジャングルグリーン」「シルキーシルバーメタリック」「ホワイト」の4色展開となっています。
ジムニーの代表的なボディカラーともいえる「キネティックイエロー」は選べませんが、この4色の中に好きな色があるなら、この点は問題無いはず。シックな4色は、シンプルなデザインのジムニーに良く似合っています。
エクステリアではフォグランプがありません。またドアミラーの電動格納機能も無く、装備は割り切られています。
インテリアに目を向けると、最廉価XGのエンジンはキーを差し込むタイプで、上位グレードにあるキーレスプッシュスタートは非搭載です。さらにエアコンはマニュアル、バイザー裏のバニティミラーも非搭載となっています。
シートでは、リアシートが左右一体式になっており、ヘッドレストは省かれた状態。シート表皮の撥水加工もありませんし、ラゲッジボックスもありません。
快適性という面では、上位グレードのXLに敵いませんが、必須級の装備が削られているというわけではありませんし、リアシートの一体格納やヘッドレストレスについても、2人乗りと割り切って使う分には何ら問題ないポイントです。
装備品の状態としては、ヘビーデューティーなトヨタ「ランドクルーザー70」と似た雰囲気もあり、本格オフロードを走るしっかりとしたクルマという面では、このくらいの装備の割り切りがあった方が良いのかもしれません。
装備は薄いですが、ジムニーの走りはぶ厚く、最廉価グレードでも上位グレードと何ら変わりはないのですから。
アンダー200万円でジムニーが手に入るなら、最廉価グレードのXGは買いと言えるのではないでしょうか。
安さ重視とはいえ、ジムニーの機能としては十分。余ったお金は自分なりのカスタムなどに充てて、楽しいジムニーライフを送りましょう。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。








































































