トヨタが「センチュリー」をブランド化! 新たに「クーペ」世界初公開! なぜトヨタ・レクサスではなく独立? 豊田会長が想いを語る
新たにお披露目された「センチュリークーペ」とは? 具体的な特徴を解説
エクステリアはフレームレスのグリルに上下2段のLEDヘッドライトのフロントマスク、ロングノーズショートデッキのプロポーション(セダンともSUVとも異なる)。
さらに変則観音開き(フロントはスライド式、リアはスイング式)の助手席ドア(運転席側は通常ドア)、大径のホイール、リアウィンドウレスのリア周りなど、セダン/SUVと共通イメージを持たせつつも独自のデザインに仕上げられています。
ちなみにボディカラーは鮮烈なオレンジですが、サイモン氏に聞くと「鳳凰復活の“炎”をイメージしました」と教えてくれました。

インテリアは助手席が超ロングスライド式のフルリクライニング式で、リアウィンドウレスも相まってクーペでありながら足元や頭上を気にしない快適空間を実現しています。
ちなみに運転席は隔壁ではなく織物をオマージュしたモノでカバーされており、お互い見えすぎず見えなさすぎずと運転手とショーファーの家族のような関係性が考慮されています。ちなみにシート地は“西陣”と歴代センチュリーの歴史を継承しています。
パワートレインやプラットフォームに関してはノーアナウンス。開発陣は「皆さんで想像してみてください」とニコニコするのみ。
筆者はボンネットの二つのアウトレット、そしてフロントアクスルto Aピラーの関係性から、筆者はFR縦置きレイアウト……それも「GR GT」や「レクサススポーツコンセプト」と同じプラットフォームを活用しているのではないかと大胆に予想します。
上記の2台よりも全高は明らかに高く、床下にバッテリーを搭載できる余裕もありそうなので、V8ツインターボ+モーターのPHEVだったらセンチュリーらしい“静”とセンチュリーらしからぬ“動”も楽しめると思います。
現時点では純粋なコンセプトモデルですが、開発陣は「量産するつもりで開発を進めている」と言います。

ちなみにクーペのお披露目に合わせて、セダン(GRMN)はフロント周りに手が入っており共通イメージをより高めています。
歴代モデルが築き上げてきた“伝統”と“品格”を受け継ぎながらも、新たな挑戦をスタートさせるセンチュリー。
クルマからブランドへの変革は、日本の匠のものづくり、そしてクルマづくりを世界に伝える“決意表明”と言ってもいいのかもしれません。
「生まれ変わる事でしか、歴史は紡げない」
「日本でしか作れないモノがある」
「この世界にひとつを、この国から」
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。























