トヨタは2025年10月9日、電気自動車（BEV）「bZ4X」の一部改良モデルを発表しました。

　今回の改良では、走行性能や快適性、デザイン面まで幅広く手が加えられていますが、販売店ではどのような反響が集まっているのでしょうか。

　bZ4Xは、2022年5月に登場したトヨタ初の本格BEVです。bZシリーズの第一弾として、ゼロエミッションと快適性を両立するミドルサイズSUVとして開発されました。

　ボディサイズは全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm、ホイールベースは2850mmで、乗車定員は5名。

　駆動方式はFWD（前輪駆動）とAWD（前後モーター式）の2タイプを展開し、AWDモデルにはスバルの四輪制御技術「X-MODE」と「グリップコントロール」が搭載されています。

　今回の改良では、「使いやすさの改善」「BEVならではの楽しさの追求」「内外装デザインの変更」の3点を軸に、実用性と魅力の両面で大きく進化しました。

　まず使いやすさの面では、航続距離が最大746km（WLTCモード）に達し、従来モデル比で約3割の向上となりました。これにより、日常使いから長距離移動まで幅広く対応できるようになっています。

　寒冷地対応として「バッテリープレコンディショニング機能」も新たに搭載。外気温がマイナス10℃でも、150kWの急速充電器を使えば約28分で10％から80％まで充電可能です。

　また駆動ユニット「eAxle」の小型化と形状最適化により、走行性能も向上。最高出力はAWDモデルで252kW（約342馬力）を発揮。0-100km／h加速は5.1秒と、従来モデルから大幅に短縮されています。

　内外装の変更も注目ポイントです。フロントフェイスはハンマーヘッドモチーフを継承しつつ、印象を一変。フェンダーアーチモールは無塗装樹脂から塗装仕上げに変更され、質感も向上しています。

　外板色には新色として、モノトーンのアティチュードブラックマイカ、ツートーンのブラック×ホワイト、ブラック×プレシャスメタルが追加されました。

　インテリアでは、水平基調のインストルメントパネルと14インチの大型ディスプレイオーディオを新たに搭載。センターコンソールの形状も見直され、足元のスペースが広がりました。

　Zグレードに備わるパノラマムーンルーフでは、センターリインフォースメントを無くすことで、開放感のある室内空間を実現しています。

　ラインナップは、標準グレード「G」（AWDのみ）と上級グレード「Z」（FWD／AWD）を設定。

　改良モデルの価格（税込）は480万円から600万円で、従来モデル（550万から650万円）と比べて最大70万円の値下げが実施されています。

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　新型bZ4Xの反響について、都内トヨタ販売店の営業スタッフは以下のように話します。

「航続距離が746kmまで伸びたことで、EVへの不安がかなり減ったという声が多いです。

　お客さまからは『価格が下がったのに、走りもデザインも進化していて驚いた』といった声もあります」

　また別の販売店では以下のような声も。

「航続距離が長くなったことに驚かれる方が多く、特に通勤や週末の遠出を想定されるお客様からは『これなら安心して使える』との声をいただいています。

　Zグレードのパノラマムーンルーフや新色の組み合わせが人気です」

　また今回、KINTOでの取り扱いや新充電サービス「TEEMO」も明らかとなり、BEVとしての実用性と選択肢の広がりに注目が集まっています。

　BEV市場の拡大が進むなか、新bZ4Xはトヨタの電動化戦略を牽引する重要なモデルとして、今後も注目を集めそうです。