自宅駐車場からの「はみ出し駐車」、1cmでも違反? 意外と知らない法律の境界線
原因は車庫にあり? はみ出しを生む根本的な問題とは
そもそも、なぜ所有するクルマが駐車スペースに収まりきらないという事態が起こるのでしょうか。
その背景には「車庫証明」の制度が深く関わっています。
自動車を新たに購入したり、住所変更をしたりする際には、原則として警察署に自動車の保管場所を届け出て、車庫証明書を取得しなければなりません。
この車庫証明を取得するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
その中でも特に重要なのが、「自動車の全体を収容できること」という条件です。
つまり、車体が道路などの敷地外にはみ出してしまうようなスペースでは、本来、車庫証明は交付されないのです。
しかし実際には、車庫証明を取得した後に、駐車スペースに物置や自転車、植木鉢などを置いたことで、有効なスペースが狭くなってしまうケースが見受けられます。
その結果、日常的にクルマをはみ出させて停めざるを得ない状況が生まれてしまうのです。

「わずかなはみ出しですぐに警察が取り締まることはないだろう」と軽く考えてしまうかもしれません。
確かに、ただちに取り締まりの対象となるケースは少ないかもしれませんが、悪質な場合には近隣住民からの通報によって警察が状況確認に訪れ、指導を受ける可能性は十分に考えられます。
何よりも重要なのは、はみ出し駐車が交通事故を誘発する危険な行為であるという認識を持つことです。
見通しの悪い道路では、死角を生み出す原因となり、歩行者や自転車の飛び出しに対応できなくなる恐れがあります。
狭い道では、他の車両の通行を物理的に妨害し、緊急車両の進入を阻むことにもなりかねません。
Writer: くるまのニュース編集部
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