トヨタの「ロールーフ“スライドドア”ミニバン」がスゴい! 全長4.6m級で「ひろびろ開口部」の「ちょうどイイサイズ」! 斬新フルフラットシートも便利な「アイシス」に注目!
シートアレンジの多彩さにも驚く!
そしてアイシスで驚かされるのは、シートアレンジの豊富さです。
室内は2×3×2の7人乗りで、3列目シートは簡単に床下格納ができるため、シート格納時は大きなラゲッジスペースが誕生します。

2列目シートは座面がチップアップでき、さらに前後方向へのスライド機構が備わっていっているため、畳んで広いラゲッジスペースを作ったり、スライド機構で足元広々の2列目シートを作ったりと、活用方法はさまざま。
助手席シートは、シートバックを90度に折りたたむことができ、折りたたんだシート背面には、テーブルとして使えるような加工が施されています。
さらに助手席シートはタンブルシートになっていて、座面部を持ち上げて前方へ格納すると、センターキャビンと呼ばれる広いスペースが出現。
こうしたシートの多彩な動きを使うと、今までラゲッジスペースにしか入れることのできなかったものを、意外なところに意外な形で積み込むことも可能になります。
例えば助手席をタンブル格納して、2列目シートを後方へスライドすれば、Bピラーの無いドア開口部から簡単に、ベビーカーを開いたままで乗せることができるのです。
2列目シートにチャイルドシートを備えておけば、赤ちゃんを車内でベビーカーからチャイルドシートへの乗せ換えることが可能となります。
急な雨などでも、ベビーカーのまま車内に入れて、後からゆっくりとチャイルドシートに座らせることができるのは非常に便利です。またすぐに使うベビーカーを、毎回折りたたまなくても良いのも、子育てファミリーには嬉しいポイントではないでしょうか。
また2列目シートのヘッドレストを外して後ろへ倒し、3列目シートのシートバックも後ろへ倒すことで、ベッドモードへと変身します。
シートは隙間なく広がってくれるので、そのままベッドとして使うのも十分にアリ。運転席と助手席は普通に座れる状態で、2列目・3列目シートだけでベッドが作れてしまうのは、最近のミニバンではあまり見ない仕様となりました。
大きな凹凸は無く傾きも少ないため、上に薄手でもマットを敷けば、極上の寝台へと生まれ変わります。
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タンブルシートや床下格納など、最近のBOX系ミニバンでは見ることが少なくなった機能を豊富に備え、圧倒的なシートアレンジ数を誇るアイシス。中古車のお値段も超お手頃のため、キャンプの相棒として購入するにも良いクルマでしょう。
2000年代初頭のミニバンには、個性的なモデルが数多くありますが、アイシスは特に乗る人・使う人にやさしい、オアシス的な存在のクルマでした。
一度使うと手放せなくなる、特別な魅力を持っています。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。




































