前のクルマが「超まぶしい赤いランプ」を点灯! 視界良いのに目がくらんで「大迷惑」なんですが… 間違いだらけの「リアフォグランプ」の使い方 どんな状況で使うべき?

誤った使い方が多い「リアフォグランプ」。使用を間違うことで周囲にどんな迷惑をかけるのか、正しい使い方もあわせて紹介します。

リアフォグランプを使用する場面は霧や豪雨など、ごく限られた場面のみ

 高速道路を走行中、前方を走るクルマのテールライトの一部が赤くギラッと光っていてまぶしい。

 実はこれって、「リアフォグランプ」が点灯している可能性が高いです。

 一体どういうことなのでしょうか。

リアフォグランプのイメージ(画像:PIXTA/イメージです)
リアフォグランプのイメージ(画像:PIXTA/イメージです)

 輸入車の多く、または日本車の一部で主に寒冷地仕様のオプションを選んだクルマに装備されている「リアフォグランプ」。

 その主な役割は、「霧や大雨などの悪天候下で、後続車両に自車の存在を知らせること」です。

 霧やゲリラ豪雨といった悪天候時にクルマを走らせていると、前方があまり見えないくらい視界不良になることがあります。

 前方を走るクルマが良く見えないということは、後方にいるクルマもこちらの存在がしっかりと視認できていない可能性が高いです。

 そのまま走行すると、自分が前のクルマに追突するか、あるいは後方のクルマに追突され、事故につながるおそれがあります。

 さらに、悪天候時は玉突き事故を誘発しやすいため、大事故につながる可能性もあります。

 こういうときこそ、リアフォグランプの出番です。

「半円+縦1本線+横3本線」マークが「左側」に向いているのがフロントフォグランプで、「右側」に向いているのがリアフォグランプのマークです。

 リアフォグランプを使用すると、メーターパネル内にもオレンジ色のマークが点灯します。フロントフォグランプはグリーンのマークが点灯します。

 フロント/リアフォグランプのマークなどは各社共通ですが、スイッチの場所など、点灯させる方法はメーカーやクルマによって異なります。

 慣れていないと、いざというときに使い方が分からず、悪天候時に自分だけでなく周囲のクルマも危険にさらす可能性があります。

 あらかじめ取扱説明書を読んでリアフォグランプのスイッチの位置や使い方を理解し、実際にどのように点灯しているのかオーナー自身が確認することをおすすめします。

 なぜならば、「昼夜を問わずものすごくまぶしい」ため、周囲に大迷惑をかける可能性があるからです。

 通常のテールランプが「光源が5W以上、30W以下」「照明部の大きさが15平方センチメートル以上」であるのに対して、リアフォグランプ(日本語では「後部霧灯」)の規定は、「ライトの数は2個以下」「灯火色は赤色」「光源35W以下」「大きさ140平方センチメートル以下」と定められています。

 これを見るだけでも、テールランプよりも大きく明るく光り、うかつにリアフォグランプを点灯させようとは思わなくなるはずです。

 霧やゲリラ豪雨という超悪天候時で視認できるくらい「ギラッと光る」わけですから、平時のときに点灯させると、それはもう非常に迷惑なくらいまぶしいのです。

 このご時世、「昼間でもリアフォグランプが点灯させたまま走行するクルマ」として、ナンバーを隠すことなくSNSにアップロードされてしまうリスクがあります。

 また、まぶしさを与え続け、後続のクルマのドライバーとトラブルになる可能性もあります。

 平時の際にリアフォグランプを(故意を含めて)点灯させたとしても、現在の道交法では使用条件やそれに伴う違反に関する明確な規定はありません。

 教習所でもリアフォグランプの存在や機能を教えていないことが多く(リアフォグランプが装備されているクルマも少ないため)、まだまだ馴染みの薄い装備であるため、機能を理解せず、よく分からないけどとりあえず点灯させているドライバーもいます。

 見ず知らずの人にわざわざ教えに行くのもリスクが大きく、難しいところではありますが、もし身近な人でリアフォグランプの誤った使い方をしている人がいたら、これを機に教えてあげてください。

【画像】「えっ…」 これがフォグランプの「正しい使い方」です! 画像で見る(34枚)

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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