三菱が新型「“3列7人乗り”SUV」世界初公開! ゴツゴツ&スマートな“ド迫力ボディ”に自慢の「悪路走破性」を実現! 全長4.7mの「新型デスティネーター」インドネシアで発表!

2025年7月17日、三菱はインドネシアで、新型「デスティネーター」を発表しました。

三菱が新型「“3列7人乗り”SUV」世界初公開!

 最近、国内外の自動車ニュースサイトにおいて、ある車両のテスト風景が話題となっていました。

 その大半は、“これは三菱の新型「パジェロ」なのではないか?!”という内容。

 そして2025年7月17日、そのモデルの全容が明らかになりました。

三菱が新型「“3列7人乗り”SUV」世界初公開!
三菱が新型「“3列7人乗り”SUV」世界初公開!

 インドネシア・ジャカルタで発表されたそのニューモデルの名前は、「ディスティネーター」。アセアン地域のファミリー層をメインターゲットにした3列シートSUVです。

 すでにこのモデルの原型は、2024年のフィリピン国際モーターショーに『DSTコンセプト』として出展されており、今回市販車版がお披露目されました。

 残念ながら新型パジェロではありませんでしたが、実に魅力的な1台です。

 まず目を奪われるのが、そのデザイン。フロントマスクはお馴染みの“ダイナミックシールド”のプロトコルでデザインされたものですが、「アウトランダーPHV」や「エクリプスクロス」と比較すると、明らかに時代が進んでいることを感じさせます。DSTコンセプトより格段と美しくなったように見えます。

 特にヘッドライト部分はLEDの進化でより既存車よりも洗練されており、フロントデザインに自然と馴染んだ意匠に。上部のデイライトと併さると、ネコ科の猛獣のような顔付きです。このT形のヘッドライトの意匠は、そのままリアコンビネーションランプに受け継がれています。

 フロント、リアフェンダーのアクセントラインから続くリア回りは、非常にボリューム感のある形状。リアゲートのセンター部分は六角形となっていますが、これはかつてパジェロに採用されていたリアスペアタイヤをイメージしたもので、ディスネーターを魅力的に見せているポイントのひとつです。

 サイドビュー、とくにグラスエリアのデザインが美しく、波のように後方へと流れる中で目を惹くCピラーのアクセントは秀逸です。サイドシルの形状も含めて、どこを取っても非の打ち所がない三菱車史上最高のデザインだと言えます。

 インパネ回りの意匠も洗練されています。12.3インチのSDAと8インチのデジタルドライバーディスプレイをコアに、モダンデザインのインターフェイスが広がっています。

 車内は3列シートとなっており、その頭上を開放感抜群のパノラミックルーフが覆っているのもユーザー心をくすぐるポイントと言えます。加えて、ヤマハ製高級オーディオシステムや64色の設定が可能なアンビエントライトの採用も同モデルのウリです。

 新型ディスティネーターのパワーユニットにも注目です。同モデルのボディサイズは4680×1840×1780mmと日本の3ナンバーサイズですが、搭載されるユニットは1.5リッターのインタークーラーターボエンジン。いわゆるダウンサイジングターボで、最高出力120kw・最大トルク250N・mのスペックは日常生活なら十分と言えるものです。

 三菱といえば4WDのイメージがありますが、新型ディスティネーターの駆動方式はFF。ただし、AYC やトラクションコントロール、エンジン出力、パワーステアリングなどを統合制御したシステムにより、高い走破性を確保。「グラベル」や「マッド」など、アセアン地域の道を考慮したモードを内包した5つのドライブモードが、FFとは思えない悪路走破性を発揮させます。

 その他、レーダークルーズコントロールといった安全装備も充実しており、いざという時に外部のサポートが受けられるコネクティッド機能が採用されているのも現代的と言えます。

 新型ディスティネーターはアセアン地域の他、中南米や中東、アフリカなどに投入される予定で、日本は販売計画の中に入っていません。しかし1.5Lの排気量と前輪駆動という組み合わせは、日本のユーザーにもウケる要素を十分に持っています。アセアン向けに開発された「トライトン」が、結果的に日本に導入されたことを考えれば、国内販売の可能性はゼロではありません。

 残念ながら、DSTは「新型パジェロ」ではありませんでしたが、ディスネーターは日本のユーザーにも好評のようです。「DSTのデザイン、ほぼそのまま出た!」「日本でも発売されるんでしょうか?」といった書き込みがすでに上がっており、同時にパジェロへの期待感もアップしています。

 かつての“ヨンクブーム”を牽引したパジェロは、2021年に4代目で姿を消していますが、復活を望む声が多い三菱の金看板車です。新型ディスティネーターのデザインが市場の想像以上だったこともあって、この方向性でパジェロがデザインされたら相当いいのでは…と考える向きが多いようです。

 パジェロの復活は2026年ではないかと言われていますが、新型ディスティネーターの日本導入と共に、期待が高まります。

【画像】超カッコイイ! これが新型「“3列7人乗り”SUV」です!(56枚)

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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