メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」、39年振りの全面刷新もあえてフルモデルチェンジと言わない意図とは?
メルセデス・ベンツの「Gクラス」が39年振りに全面改良を施した新型「Gクラス」を発表しました。実際には旧型とは全く別物の新型「Gクラス」なのですが、メルセデス・ベンツはあえて「フルモデルチェンジ」と言いません。なぜなのでしょうか?
見た目は似てるが中身は別物!でもフルモデルチェンジと言わない新型「Gクラス」
メルセデス・ベンツの「Gクラス」は、1979年に最高級クロスカントリービークルとして誕生したSUVです。その「Gクラス」が39年振りに全面改良を施した新型「Gクラス」を発表しました。
実は「Gクラス」、基本的なスタイリングや堅牢なボディはそのままに、常に時代に合わせて進化してきましたモデルでもあります。今回は全面でほぼ新たな部品を使い、これまでのGクラスとは全く別物として誕生した訳ですが、メルセデス・ベンツは、あえて”フルモデルチェンジ”とは言っていません。なぜなのでしょうか? メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長に伺ってみました。
――あえて新型「Gクラス」をフルモデルチェンジと言わない理由とは?
「Gクラス」はこれまで、昔のアイコンを39年間も引っ張ってきた独特のモデルです。実際には新型と現行モデルとの共通部品はほとんどないのですが、「Gクラス」は時間を超えたというか、その時代ごとにしっかりと進化させてきました。
フルモデルチェンジと言おうが、マイナーチェンジと言おうが、どんな言い方をしてもこれまで改良してきたどの世代のGクラスにも”良さ”があるということで、独ダイムラー社(以下:本社)はあえてフルモデルチェンジとは言ってませんね。
日本はしばらく新旧併売をします。新型が出ると言っても旧型(現行型)も順調に売れています。やはり「Gクラス」は特別で、その時代の”良さ”を感じているお客様が多いクルマなのです。
先ほども言った通り、新型と現行型の共通部品はほぼないので、正確には全くの別物と言えます。足まわりから、モノの考え方までです。ただ「ラダーフレーム」という基礎となるところは継続して使っていますので、マイナーチェンジとも言えます。「Gクラス」は常に進化するべきところは止まることなく進化させてきました。見た目のアイコンは残してきたというだけなのです。そういう意図もあって「Gクラス」は”フルモデルチェンジ”とは言わないのです。