トヨタの「“7人乗り”プリウス」がスゴい! 全長4.6m級の「ちょうどイイサイズ」にめちゃ広い3列シート空間! “リッター31km”の低燃費すぎミニバン「アルファ」復活あるのか!?

大ヒット作が「絶版モデル」となった背景とは

 では、これほどまでに市場に受け入れられたプリウスαが、なぜ2021年3月に生産を終了し、姿を消すことになったのでしょうか。

 その背景には、3つの大きな理由が考えられます 。

「広くて燃費の良いプリウス」に復活の道はあるのか!?
「広くて燃費の良いプリウス」に復活の道はあるのか!?

 ひとつ目は、クルマそのものの「陳腐化」です。

 2015年にベースとなるプリウスが新開発のTNGAプラットフォームを採用した4代目へと進化したのに対し、プリウスαは旧来のプラットフォームのまま販売が継続されました。

 この技術的な世代間ギャップが販売減少の一因となり、ピーク時に年間10万台を超えていた販売も、末期の2019年には月平均約1000台にまで落ち込みました。

 ふたつ目は、「市場の変化と強力なライバルの出現」です。プリウスαが属していたステーションワゴン市場は縮小し、人気はSUVへと完全に移行。

 さらに皮肉なことに、トヨタ自身のラインナップにプリウスαの役割を代替する、より魅力的なハイブリッド搭載モデルが次々と登場したのです。

 5人乗りのワゴンを求める層は「カローラ ツーリング」へ。7人乗りを求める層は、スライドドアを備えた「シエンタ」や本格ミニバンの「ノア/ヴォクシー」へと流れていきました。

 3つ目は、「トヨタの販売戦略の転換」です。2020年、トヨタは国内の全販売店でそれまでの4チャンネル制を止め、全車種を取り扱う方針に転換しました。

 これにより、プリウスαのような特定のニーズに応える派生モデルを維持する意義が薄れ、販売台数の減少も相まって、車種整理の流れのなかで淘汰されたと考えられます。

 しかし生産終了から数年が経った今も、プリウスαの復活を望む声は少なくありません。

 特に現行5代目プリウスについて「美しいデザインの代わりに実用性が犠牲になった」と感じる層からは、「やはり広いプリウスが欲しい」という声がSNSなどにも上がっています。

 インターネット上では、「プリウス クロス」や「プリウス エステート」といった名称で、クロスオーバー風のスタイルで次期プリウスαが登場するのではないかという噂や予想レンダリング(イメージCG)も見られます。

 こうした復活の参考になりうるのが、トヨタが近年展開した「クラウン戦略」です。

 歴史ある「クラウン」をブランドとして展開することで、従来のセダンだけでなく、クロスオーバー、スポーツ、エステートといった複数のボディタイプを設定することで、新たな成功を収めました。

 この手法を応用し、「プリウスファミリー」として実用性を重視した派生モデルが登場する可能性は0ではないといえるでしょう。

 かつて“一時代を築いた”「広くて燃費の良いプリウス」というコンセプトが、現代の技術とデザインによってどう再定義されるのか。多くのファンが、その日を待ち望んでいます。

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