最近は食料品やガソリンなどあらゆる物の価格が高騰し、生活に大きな影響を与えています。

　そのため各種ポイントや割引クーポンなどを駆使して家計の支出を抑えている人も多く、中には「SDカード」を活用している人もいるかもしれません。

　では、これは一体どのようなカードなのでしょうか。

　SDカードとは、安全運転の研修や運転経歴・交通事故の証明などの事業をおこなう自動車安全運転センターが発行するカードで、SDはSafe Driver（安全運転者）をあらわしています。

　このSDカードは自動車安全運転センターに「無事故・無違反証明書」または「運転記録証明書」を申し込んだ人のうち、1年以上無事故・無違反を継続している人に対し、証明書とともに発行されるものです。

　つまりSDカードは、無事故・無違反を証明するカードといえるでしょう。

　なお無事故・無違反証明書や運転記録証明書は、タクシーやトラックドライバーといった職業に就く際に必要となるほか、企業における優良運転者の表彰などに利用されており、その際にSDカードを取得する人が多いようです。

　またSDカードは無事故・無違反の継続期間によって色が変わり、1年以上2年未満はグリーン、2年以上4年未満はブロンズ、4年以上10年未満はシルバー、10年以上20年未満はゴールド、20年以上はスーパーゴールドとなっています。

　さらにSDカードを「SDカード優遇店」で提示すると、そのお店で代金の割引や各種サービスなどを受けられます。

　無事故・無違反証明書や運転記録証明書の交付手数料は1通につき670円であるため、この670円以上の割引・サービスを受けられればお得になるといえるでしょう。

　SDカードを使用できる優遇店の業種には、道の駅やサービスエリア、ガソリンスタンド、レンタカー、引越し、ショッピング、旅行、レジャー、飲食、美容、学習、育児、介護、金融、不動産、住宅関連、冠婚葬祭など、幅広い業種で利用可能です。

　たとえばSDカード優遇店のガソリンスタンドの場合、ガソリンや軽油、灯油の価格割引のほか、洗車・点検の割引などを受けられることがあります。

　また上記の「旅行・宿泊」に関してはホテルで宿泊料金の割引、「金融機関」についてはマイカーローンの金利優遇といったサービスもあります。

　加えて「レジャー・観光」ではサーカスの観覧割引や、ゲームセンターのクレーンゲーム1プレイ追加など、ユニークなサービスを受けられるケースもあります。

　SNS上ではこのカードに関して「SDカードを持ってたので2割引で食事できました」、「温泉旅館(1泊2万円)で10%割引を使って670円の元を取ります」「スーツ買ったけど、2着目割引からさらに10％引かれた。1万円くらい浮いた」など、実際に活用した人からの体験談が寄せられています。

　その一方で、「SDカードを使える場所が少ない」、「割引対象のお店が近所になかった」などの声も上がっています。

　地域によってSDカード優遇店の数や業種にバラつきがあるため、まずは自分の住む地域で利用しやすいかどうかを確認すると良いかもしれません。

　ちなみに各都道府県のSDカード優遇店については、自動車安全運転センターのウェブサイト「SDカード優遇店検索」から調べることができます。

　そのほか、地域によってはたびたび「ご当地版SDカード」を発行しています。

　自動車安全運転センター埼玉県事務所では、2025年7月1日～2025年12月31日までの間に証明書を申請した無事故・無違反の安全運転者に対し、「ご当地版ＳＤカード・行田市（ぎょうだし）編」を発行するということです。

　このカードには映画「翔んで埼玉」の続編に登場した行田タワーや、小説および映画「のぼうの城」のモデルとなった忍城などがデザインされます。

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　SDカードを上手く活用すると、さまざまな店舗で割引を受けられます。現在はスマートフォンで利用できる「SDカードアプリ」がリリースされており、持ち歩きのしやすさや紛失リスクなどの面で以前よりも使いやすくなったといえるでしょう。