6速MT搭載! ホンダが名車「Z」を復活させてた!? 超レトロな「丸目ライト」&“旧車デザイン”採用した「3ドアクーペ」がスゴかった! めちゃ懐かしい“水中メガネ”も搭載の「Re:Z」とは!
2018年に開催された「東京オートサロン」にて、ホンダアクセスはユニークなカスタムカー「Re:Z」を発表し、多くの注目を浴びました。一体どのようなクルマだったのでしょうか。
6速MT搭載! ホンダが名車「Z」を復活!?
ホンダ車専用の純正アクセサリーを開発するホンダアクセスは、2018年に開催された「東京オートサロン2018」にて、「Re:Z」というユニークなコンセプトカーを出展し、多くの注目を浴びました。
一体どのようなクルマだったのでしょうか。

Re:Zは、ホンダアクセスが開発した、2シーターハッチバック。
ベースとなっているのは2010年に発売されたホンダ「CR-Z」で、製作する際にヒントとしたのは、1970年にホンダが発売した軽自動車の初代「ホンダZ」でした。
CR-Zはハイブリッドシステムを搭載した、コンパクトクーペスポーツカー。地球環境に配慮したハイブリッドカーでありながら、スポーツカーとしての走りの楽しさを両立させたことが評価され、第31回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、ホンダらしい先進的なクルマです。
そして初代ホンダZは、当時として斬新なクーペスタイルの軽自動車として登場し、特徴的な後部のガラスハッチから「水中メガネ」の愛称で多くのユーザーに親しまれたモデル。
このCR-Zと初代ホンダZの魅力をあわせ持ったのが、今回取り上げるRe:Zです。
Re:Zの開発デザイナーは、初代ホンダZに憧れを持っていたものの、古いからという理由で現実的に所有するのは難しいと考えていました。
そこで、なんとか現代のクルマで初代ホンダZを作りたい、という思いで生み出したのが、このRe:Zだったのです。
そしてベース車はCR-Zではあるものの、こだわったのは走行性能ではなく、「夫婦2人暮らしで日常生活を送るのに困らないぐらいの積載性」だったと言います。
そんなRe:Zのコンセプトは、「はじめての・ひさびさのデートカー」。好きな人とのんびり使うカーライフをイメージしています。
正確なスペックは公開されていませんが、参考までにベース車であるCR-Zのボディサイズは、全長4105mm×全幅1740mm×全高1395mm、ホイールベースは2435mm。
エクステリアは、CR-Zの後部をカスタムし、ホンダZで親しまれていた“水中メガネ”のような造形がリアウインドウに再現されています。
またホンダ直系のホンダアクセスが開発しているだけあり、純正部品を有効活用しているのも特徴です。
たとえばテールランプは「モビリオスパイク」の前期モデルから、ヘッドライトとフロントグリルのエンブレム(90度回転して装着)は「N-ONE」から、LEDフォグランプは現行モデルの「アコード」から純正部品を流用。
さらにインテリアも、ハンドルを3代目「ステップワゴン」から、インストルメントパネルのエアコン吹き出し口をN-ONEから、チェック柄のシート表皮を2輪の「モンキー」50周年記念モデルから流用しています。
くわえてドアミラーはイタリアのビタローニ社製、メーターはアメリカのオートメーターブランドを採用するなど、純正部品以外の部分にもこだわりを感じられる仕上がりです。
パワーユニットは、当時のホンダのハイブリッドシステム「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」と1.5リッターi-VTECエンジンの組み合わせで、エンジンは最高出力120馬力・最大トルク145Nmを、モーターは最高出力20馬力・最大トルク78Nmを発揮します。
ボディカラーには、「スーパーカブ110」などに使われている本来2輪用のカラー「グリントウェーブブルーメタリック」を採用。
ちなみに車名の“Re”には「リラックス」「リノベーション」「リユース」「リバイバル」の4つの意味が込められているとのこと。あえて新車販売が終了しているCR-Zをベース車に選ぶことで、中古車を仕立て直して愛着を持って乗ってほしい、という思いで製作したと開発デザイナーは話していました。
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デートカーという文化が現在の若者にはあまり見られないことから、今の時代には異色を放ったクルマと言える、Re:Z。
出展から約7年が経過した現在も市販化には至っていませんが、デザインに関しては「可愛い!」「カッコイイ」「おじさんホイホイだね」など、多数のユーザーから好意的に受け止められていたことから、一定の需要はありそうです。
Writer: パワーボム
関西大学社会学部卒業後、某CS放送局運営のメディアにてライターとしてのキャリアをスタート。自動車ブログの立ち上げから携わり、主にトヨタ車やレクサス車、キャンピングカーを中心に取材記事を多数執筆する。





















