小沢コージのここからですか? なぜいまさらエンジン気筒休止なの? エンジンを半分ナマケさせる古典的アイデア再び
乗ってもまるでわからないオカルトっぽさ
肝心の新型気筒休止2.5リッターガソリンエンジンのフィーリングですが、正直乗っても全くわかりませんでした。今回、小沢は新エンジン搭載の改良版マツダ「CX-5」に乗り、横浜周辺の高速&下道を走りましたが、ホントに言われないとまるでわからない。いや言われてもわからないレベル。まるでキツネにつままれたような気分です。
おそらくエンジン内では燃料がカットされ、吸排気バルブが閉じられたまま両サイド1&4気筒が空回りしているはずですが、体感的には全くわからないです。
具体的にはアクセルを開閉度10%ぐらいで踏んでいる時に作動するようで、時速80km一定走行だとkm/Lを9%ほど改善できるとか。
試乗車には作動のオンオフがわかるインジケーターが付いていましたが、それを見て「あ、今動いてる!」とやっとわかる程度。具体的には高速で巡航中、アクセルをオフにはしないものの緩めてダラダラ走っている時、街中も同様にパーシャルスロットルでゆっくりと、アクセルを緩めんがばかりでは走っている時に作動ランプが点滅していました。
小沢はふと、学生時代の部活で、たらたらランニングしている“ふり”が上手い姑息な選手を思いだしました。発想はマジメなのに、出来としては騙しに近い雰囲気も少しあるのです。
また面白いのは同じ気筒休止でもメーカーの個性が出ていること。前述した4気筒のセンター側ではなく、両サイドを空回りさせるマツダ方式は、気筒1番目に爆発させるとフライホイールから遠くて振動が出やすくなっちゃうからだし、気筒休止のための「スイッチャブルHLA」はエンジンヘッドの高さを抑える効果があるし、振動を減らすためのマツダ独自の「振り子ダンパー」も初採用。
どれも過去の自動車技術から発掘し、再生させたようなシブいメニュー。絶妙にマツダのフィロソフィーに沿った他がやらないテクノロジーなのです。
一見ジミだけど語る事が山の様にある技術ばかり。自動車って本当に深いですよねぇ。
【了】