「いまMTを買う人はどんな人ですか?」 25年4月から「MT免許」取りづらくなる? ガチャガチャ操作するクルマはどうなるのか

警察庁交通局運転免許課が発表した「2023年における普通免許の受験者数」は158万2228人。そのなかでAT限定免許の受験者数は108万7795人となり、7割近い人がAT限定免許を選んでいます。そうしたなかで、2025年4月1日から自動車教習所のカリキュラムが変更されました。

いまMT免許を取得する人、MT車を買う人は、どのようなユーザー?

 2025年4月1日から自動車教習所のカリキュラムが変更され、「MT免許」を希望する人は、基本的にAT車で講習し、希望があれば追加でMT車での講習が必要となりました。
 
 従来であれば、最初からMT車での講習でしたが、今後は追加分の時間でしか練習が出来なくなります。

 こうした時代の変化のなかで、いまMT免許を取得する人、MT車を買う人は、どのようなユーザーなのでしょうか。

いまMT免許を取得する人、MT車を買う人は、どのようなユーザー?
いまMT免許を取得する人、MT車を買う人は、どのようなユーザー?

 警察庁交通局運転免許課が発表した「2023年における普通免許の受験者数」は158万2228人。そのなかでAT限定免許の受験者数は108万7795人となり、7割近い人がAT限定免許を選んでいます。

 こうした背景により「道路交通法施行規則」の一部が2025年4月から改正されました。

 そのなかで、前述のMT免許に関わる部分では「4月の教習所での講習方法はAT免許が基本。MT免許を希望するAT車での講習を終えたうえで、MT車の講習を受ける必要があること」というものです。

 また新車販売における比率では、98%以上がAT車という現状で、ここ数年でもそれまでMT車が設定されたいたモデルが姿を消しています。

 ある自動車メーカーによれば「AT免許の普及でMT車の需要が減ったことが要因」と話していました。

 そうしたなかで、いまあえてMT免許を取得する人、そしてMT車を買う人はどのようにユーザーなのでしょうか。

 まずMT免許についてある自動車教習所は次のように話しています。

「現在、ほとんどの入校生はAT限定を希望されています。

 以前までは『家のクルマがMTだったから』『仕事で必要だから』という理由でMT免許を希望する人も少なくありませんでした。

 しかし、最近では家のクルマのほとんどはAT車。さらに仕事での条件においても『AT限定免許可』というところが増えています。

 また4月からのMT免許のカリキュラムが変更になったことで、本当にMT車に乗りたい、走りを楽しみたいという人以外は、MT免許を希望する人はますます少なくなるかもしれません」

今後はほとんどの人が「AT限定免許」なのか
今後はほとんどの人が「AT限定免許」なのか

 では、いまMT車を選ぶ人はどのようなユーザーなのでしょうか。

 複数車種にMTを設定しているマツダの販売店は次のように話しています。

「マツダはブランドとして『走る喜び』を大切にしています。そのため、複数のモデルでMTをご用意しております。

 やはりMTを求めるお客様は、クルマで走ることが好きという人がほとんどです。

 いまではマツダ2、マツダ3、ロードスターにMTが残りますが、以前にはCX-5やマツダ6(ワゴン)にもMTがあり、SUVでもワゴンでもMTで走りを楽しみたいお客様から支持されていました」

 またスポーツカーを専門とするGRガレージでは次のように話しています。

「GRはスポーティ/スポーツのクルマをメインに扱っておりますので、必然的にMT車を購入する人は多いです。

 やはり『操っている感覚がすき』というのを理由にされるお客様が多いです。

 最近ではMT車並みに走りを楽しめる『DAT』というスポーツAT車も出てきており、MT好きな人からも注目を集めています」

※ ※ ※

 今後、新たにMT免許を取得する人はより少なくなっていくかもしれません。

 またMT車自体も全体的な需要の減少により、少なくなっています。

 一方で走りが楽しいAT車は新たに登場しており、前述のGRモデル以外にも通常モデルで「スポーツモード」に個性を持たせているメーカーや、レクサスのSUV「RZ」には疑似マニュアルのような機能が追加されています。

 そのため、今後もATやMTにかかわらず、「走りが楽しめる」は残り続けそうです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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