最近の軽自動車が大きく見えるのはなぜ? 売れ筋ジャンルの変化が軽自動車の大型化を促進させた?
軽自動車は、日本で新車販売される乗用車のうち約4割を占めています。2016年まで軽自動車税の値上げで販売台数比率が減少していました。2017年からは販売が上向き傾向にあります。何故なのでしょうか?
新車販売の4割は軽自動車、昨年から販売が上向き傾向に!
2017年は、年間を通して日本で販売された新車乗用車のうち約4割が軽自動車でした。2016年までは軽自動車税の値上げの反動でやや販売台数比率が減っていましたが、ここへきて盛り返してきたようです。日本自動車販売協会連合会の調べでは、2016年(1月~12月)販売台数の134万4912台から2017年は144万3304台と、前年比107.3%となり上向き傾向です。
ところで最近、軽自動車が、以前より大きく見えるような気がしませんか? もちろん、軽自動車として規定されている車体サイズがここ数年で変化したわけではありません。
現在の車体サイズは1998年10月に改訂されたもので、車体は全長3400mm以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下と規定。それは20年間変わっていないのです。
全長3395mm×全幅1475mmというサイズの軽自動車が多いのはこの軽自動車規格を満たしつつ最大限の室内スペースを確保するためです。
どうして最近の軽自動車は大きく見えるのでしょうか?
実は軽自動車が大きく見えるようになった理由は、軽自動車の売れ筋ジャンルと関係があります。かつてはセダンタイプ(ハッチバックタイプなど)が多かったのですが、1990年代後半は背を高くして居住スペースを広げたハイトワゴンが主流となり、今ではさらに背が高くて後席にスライドドアを組み合わせたスーパーハイトワゴンが定番。新車販売される軽乗用車のうち半分弱がスーパーハイトワゴンという状況です。
スーパーハイトワゴンは全高が1.7m以上あり、普通車でいえばミニバンに近い背の高さ。背の高いクルマは存在感があるので、長さや幅は以前と変わらなくても大きく見えるというわけです。