トヨタ「リトラのスープラ」33年ぶり復活へ! 高い技術力で蘇る「パカパカライト」のコンセプトカー公開! 直6エンジン“未搭載”の「謎ボディ」なぜGR Garageが展示?
TOYOTA GAZOO RACINGは「ノスタルジック2デイズ2025」のブースに、パーツが付いていないボディ状態の「A70スープラ」を展示していました。一体なぜそのような姿で置かれていたのでしょうか。
直6エンジン“未搭載”のトヨタ「スープラ」登場!
日本最大級のクラシックモーターショーを謳うイベント「ノスタルジック2デイズ」には、新車を販売する自動車メーカーやディーラーも数多く出展しています。
トヨタのスポーツブランド「TOYOTA GAZOO RACING」も、2025年2月22日と23日にパシフィコ横浜(横浜市西区)にて開催された「ノスタルジック2デイズ2025」にブースを構えていました。

TOYOTA GAZOO RACINGでは「GRヘリテージパーツプロジェクト」と称して、かつての名車を愛用しているオーナーに今後も乗り続けてもらえるよう、廃盤となった補給部品の復刻や、純正部品として再販売する取り組みを始めています。
この取り組みは2020年の「A70/A80スープラ」への供給開始を皮切りに、様々なモデルで実施され、2025年2月現在では「2000GT」「AE86」といったGRブランドで販売されているモデルの祖先にあたる車種のほか、「ランドクルーザー40」などにも対象を拡大しています。
そしてノスタルジック2デイズ2025では、このプロジェクトのスタートを飾ったA70スープラ(JZA70型)を、「70スープラ レストア プロジェクト」のコンセプト車両として展示。
レストア対象となった70スープラは1992年式のモデルゆえ、33年の時間経過によって各所に劣化や傷みが発生したため、丁寧にレストアが実施されると言われていました。
しかしなんと、タイヤやステアリングホイール以外ほぼ部品が付いていない「ボディのみ」の状態で持ち込まれたことから、来場者からは驚きを持って注目を集めていました。
一体なぜこのような姿で展示を行ったのでしょうか。TOYOTA GAZOO RACINGのスタッフに話を聞いてみました。
「純正部品の復刻・再販という取り組みを紹介するにあたり、その部品を展示するだけでは訴求力が弱い、と考えたためです。
そこで、GRヘリテージパーツが実際にどのように用いられるかをお見せするために、パーツをふんだんに使ってA70スープラをレストアしよう、ということになったのです。
また、全国80店舗ほどあるGR GARAGEは、それぞれに個性や得意分野の『見える化』を進めており、オーナー様がお住まいのエリアを超え、趣味や好みにマッチした店舗を全国から選んでいただくようになっています。
そこで今回のレストアプロジェクトでは、これまでも数々のトヨタ車をレストアした実績のある、旧車を得意とする『GR GARAGE 富山新庄店』にお声がけを行いました。
同店の高い技術力とGRヘリテージパーツで、これからA70スープラのレストアを進めていきます」
つまり、展示されたスープラがボディのみだったのは、まさにこれからレストアが始まる前ゆえ。
そしてこの状態からでも、GRヘリテージパーツが復刻した部品と、従来から供給されている部品などを用いて復活できることを示しており、「ドンガラ」なのはむしろGRヘリテージパーツを訴求する効果的な展示方法だと感じました。
なおこのスープラは、2025年4月開催の「オートモビルカウンシル2025」までにレストアを完成させ、新車のような輝きを取り戻した姿で展示する予定とのこと。
その時を楽しみに待ちたいと思います。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。
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