新しい「“マイナ”免許証」まもなく交付スタート! これまでにない「カード一体化」でどんなメリットがある? 「更新が楽」「ちょっと安くなる」ことも 特徴は?

デメリットもある?

 3つめが「住んでいる地域以外での運転免許の更新の迅速化および申請期間が延長できる」点。

 免許証の住所に記載の都道府県“以外”に一時的に住んでいる人が、最寄りの免許センターで免許を更新できる「経由地更新」という制度はもとからありました。

 ただし、これは「優良運転者」つまりゴールド免許に限定されていたほか、「最寄りの免許センター」が「免許証記載の住所の免許センター」の橋渡しをして更新手続きをやってくれる、ということだったので、更新後の免許証が来るまで少し時間がかかっていました。

 これがマイナンバーカードとひもづけされていることで、データの書き換えで済むことになり、即日の交付になります。さらに、優良運転者ではなく、一般運転者も対象になりました。

 そして4つめが「更新・取得の手数料が安くなる」ことが挙げられます。

 従来、新規で運転免許を取得する場合、これまで2050円だった手数料が、マイナ免許証の場合は1550円と値下げされます。

 また、更新時の手数料についても、従来は2500円でしたが、マイナ免許証を選ぶと2100円に値下げされます。

マイナンバーカードと運転免許証
マイナンバーカードと運転免許証

 いっぽう、従来の免許証更新は2850円に値上げ、2枚持ちの場合は2950円となります。新規取得も2350円に値上げ、2枚持ちでは2450円となります。

 そして、デメリットもあります。

 まず、マイナ免許証のみに切り替える場合、「マイナンバーカード=マイナ免許証」となるため、カードには免許証番号や有効期限といった情報が印刷されていないので注意が必要です。

 従来の免許証であれば瞬時に確認できた免許証番号や有効期限などの情報は、スマートフォンやパソコンから「マイナ免許証読み取りアプリ」をわざわざダウンロードし、いちいちアプリ上で確認する必要があります。

 なにかの手続きで免許証番号が必要な状況や、有効期限を知りたいとき、あらかじめ専用のアプリをダウンロードして使える状態にしておかないと困ってしまう可能性が高いので要注意です。

 また、海外でクルマを運転する機会がある人は、渡航先の国によってはマイナ免許証だけでは効力がない場合も考えられます。

 その場合、従来の運転免許証が必要になってくるので「マイナ免許証と免許証の双方」または「従来の免許証のみ」を選択しておいた方が確実です。

※ ※ ※

 制度や仕組みを理解したうえで利用すれば便利なことも多いマイナ免許証。

 強制ではないので、メリット・デメリットをしっかり確認し、上手に活用して時間のロスを減らしたいところです。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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1件のコメント

  1. マイナ免許証だけにした場合の他の問題点
    写真入り身分証明書が旅券だけになってしまうということ
    もし、マイナ免許証を紛失し、旅券は作っていない場合、
     写真入り身分証明書の提示が必要な何かの手続き(例 マイナ免許証の申請)を行うことができなくなってしまう
    お手上げ状態になってしまう

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