最新型「“和製”スーパーカー」公開! V12×MT搭載! ド迫力“野獣”デザインも超カッコいい「バリュープログレス ビースト」大阪に登場

製作のきっかけは「3.11」からだった

 ビースト開発に至った背景について聞いたところ、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響が大きくあったと話します。

 バリュープログレス社は、福島県の中央部、中通り地方の田村市にあります。

 同社ではもともと「TOYBOX」という日産「マーチ」ベースのカスタムカーを製作販売しており、次作として日産「ジューク」ベースのSUVをデザインまで開発していました。

ド迫力デザインに驚く! バリュー プログレスの和製スーパーカー「ビースト」
ド迫力デザインに驚く! バリュー プログレスの和製スーパーカー「ビースト」

 またその間に「ドラッグスターF1」というワンオフカスタムカーを製作し、2011年1月の「東京オートサロン2011」にその完成形の「ドラッグスターF1ドラゴン」を出展しています。

 しかし、そのわずか2か月後に東日本大震災が発生。同社が福島第一原発からおよそ35Kmという立地にあるため、通常営業が出来るのか否かがわからないという厳しい状況となったといいます。

 経営存続の危機に際し、同社はベース車両価格帯が高いワンオフのカスタムカーを開発すれば、当面経営が継続できるだろうと考え、その時たまたま売りに出ていたディアブロを購入しました。

 同社は避難区域から免れたものの、同社近隣の自動車修理工場が避難の影響などで閉鎖されてしまったことなどから、震災関連の仕事が増加。カスタム事業部は一時休業せざるを得なくなったといいます。

 そして震災から5、6年が経過し、ようやくカスタム事業再開のめどが立ったことから、カスタムカーの開発に取り掛かれるように。

 ちなみに当初の構想では、V12モデルはフェラーリ「テスタロッサ」をベースとし、ボディデザインも3パターンほど出来ていたといいます。

 しかしディアブロがベースとなったことから、ベース車の戦闘的な形をより増幅した新デザインを新たに考案し、このビーストが生まれたとのことです。

 なおビーストは1台だけのオリジナルではなく、今後数台生産する予定があるといいます。

 その際には、ディアブロを参考にしながらオリジナルフレームを造り、トヨタ「センチュリー」(2代目)用のV型12気筒エンジンをミッドシップに搭載した新たなビースト製作を目論んでいるとのこと。

 製作担当者は「完全オリジナルのビーストができれば、これで初めて本当の意味での“和製スーパーカー”が仕上がります」と、近い将来の目標について語っていました。

※ ※ ※

 なおビーストと同じようなカスタムを希望した場合、納期は3年から5年をみて欲しいといい、価格についてはカスタム内容とベース車による難易度によって変わるので、ご相談くださいとのことでした。

 震災を乗り越えて生まれた和製スポーツカーのビースト、今後の展開も注目です。

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