CX-8が絶好調、3列シートSUVの人気は本物か? 国内自動車メーカー各社が市場導入

生活感の感じられないSUVに舵を切ったのか?

 このように従来から存在する3列シートのSUVなのに、最近になって注目度が高まっているのはなぜでしょうか?

「CX-8」の3列目シート

 ヒントは、マツダがCX-8をデビューさせた背景にあります。マツダは「プレマシー」や「ビアンテ」など3列シートのミニバンをラインナップしていましたが、開発に手間やコストがかかる割には爆発的な大ヒットというわけではありませんでした。

 そこでミニバンを廃止し、代わりに多人数乗車の受け皿として3列シートのSUVをラインナップすることにしたのです。実はミニバンの人気が高いのは日本を含むアジア地域だけで、自動車の大きなマーケットである北米や欧州では、それほど売れていません。

 そこで日本の自動車メーカーは、ミニバンの車種を減らす代わりに世界的な売れ筋モデルである3列シートSUVを相次いで登場させているというわけです。

 3列SUVのメリットは、多人数乗車モデルにもかかわらず、ミニバンと違ってデザインに生活感を感じることはありません。

 いっぽうでデメリットは、居住スペース、特に3列目が広くないことです。また売れ筋ミニバンの必須アイテムといえるスライドドアではないので乗り降りしにくいと感じる人もいるでしょう。

 とはいえ、ときどきしか3列目を使わないのであればこれで事足りるのも事実。実際「3列目ほとんど使わないからあればいい」と考え、それよりもスタイルを重視している人が好んでミニバンではなく3列SUVを買っていると推測できます。

 かつて日本で人気があった、トヨタ・ウイッシュや背の低かったころのホンダ・オデッセイのようにスライドドアを持たないミニバンのようなスタイル重視の3列シート車が、時代に合わせて変化した姿といえるかもしれません。

 SUVの人気が高まっていること、そして3列シート車に対するユーザーの嗜好の変化を受け、今後も3列シートSUVの販売台数は増えていくでしょう。

【了】

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車は10年乗ったポルシェ・ボクスターSから乗り換えたルノー・ルーテシアR.S.トロフィーと最終型マツダ・プレマシー。

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