【23日17時から会見!】ホンダ・日産「経営統合」か? 新社名「ホッサン」も現実味? クルマやディーラーは? 消費者への影響いかに… 三菱も合流で「世界第三位グループ」も実現か

ユーザーに身近なディーラーはどうなる? 意外とハードルは高い?

 では、ディーラーはこれからどうなるのでしょうか。

 ホンダ、日産、三菱のディーラーも合併してしまうのでしょうか。

 一般論で考えると、これはかなりハードルが高いと思われます。

 自動車産業は、製造(メーカー)と販売(ディーラー)が商品の流れや資本上、分離している「製販分離」の構造にあるからです。

 マツダやスバルにように、メーカー本社の直接資本下にあるディーラーが多い場合でも、実質的に「製販分離」であることに違いはない、というのがディーラーの実状です。

 こうした産業構造の中で、ホンダ、日産、三菱というメーカーが合併して、各社と各ディーラーの契約が抜本的に変わり、ユーザーが1つのディーラー3メーカーモデルのどれでも購入できる「オートモール」のような形が誕生するのか。

 それとも、3メーカーによる持ち株会社ができても、3メーカーと各ディーラーとの関係はこれまで通り維持されるのか。

 様々な可能性が考えられるでしょう。

 いずれにしても、ディーラーのあり方はこれから、大きく変わることは間違いありません。

ホンダ・日産・三菱… 販売網の統合は簡単ではないが…
ホンダ・日産・三菱… 販売網の統合は簡単ではないが…

 背景にあるのは、いわゆるバリューチェーンの変革です。

 自動車産業界では今、メーカーからディーラーに新車を卸売り販売してから、中古車になり、さらに時を経て廃棄処分されて部品がリユース・リサイクルされるまでの「バリューチェーン」を変革する動きが加速しているところです。

 その中で、ユーザーとして注目したいのは、「エネマネ」(エネルギーマネージメント)の新サービスではないでしょうか。

 来る本格EV普及時代では、電力、通信、そしてEVに関するサービスが一体化する可能性があり、カーディーラーがその窓口になるとも言われています。

 そんな時代変革を前に、ホンダ、日産、三菱が経営統合したとなると、「ユーザーとクルマ」との関係が大きく変わることも十分にあり得ると思います。

※ ※ ※

 さて、ホンダ、日産、三菱の経営統合は本当に行われるのでしょうか。

 行われるとして、どのような企業連合としての仕組みになるのでしょうか。

 ユーザーとしても、今後の動向を注目したいものです。

※記事配信後に追加情報が明らかになったことから23日16時18分にタイトル修正ならび内容の一部加筆を行いました。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。

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