車の「フロントガラス交換」近年なぜ高額に? 「数十万円超え」の請求例も! “そのまま放置”は「絶対NG!」 走行中「突然の悲劇」 どう対処すべき?
「修理代30万円」のケースも? どういうことなのか
中国地方のスズキ販売店スタッフは、フロントガラスの飛び石について、次のように説明します。
「当店では、飛び石によるフロントガラスの部分補修は1万7000円ほどで承っていますが、実は費用のほとんどが使用する補修剤費用です。ただし、傷の形状によっては完全に埋めることが難しい場合もあり、数年後にヒビが広がる可能性もあります。
そのため、当店ではフロントガラスの交換をおすすめしています」
フロントガラスの傷は、うまく補修できたとしても車検でNGと可能性もあるほか、やはり突然大きなヒビに成長してしまうこともあるため、可能であればフロントガラスを交換してしまたほうがベターです。
いっぽう、フロントガラス交換がやはり高額になりがちです。どうすればいいのでしょうか。
「どうしても費用が高額になるため、ひとまず応急処置として補修を希望される方もおられます。
費用に関して、加入している自動車保険に車両保険がついていれば補償対象となりますし、1等級ダウンで済むので、保険を使ってフロントガラスの交換をおすすめしています。
フロントガラスの交換となった場合、費用はガラス交換が10万円からが目安です」(スズキ販売店スタッフ)
フロントガラスの交換費用は車種によっても異なるものの、一般的には10万円前後となる場合が多いようで、大きな出費になってしまいます。
その場合は、車両保険に加入していれば「事故」という形で処理されるため、持ち出しは少なく済むでしょう。
いっぽう、近年ではフロントガラスの交換費用が高額化しているのだといいます。
「近年のクルマには、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱抑制・警告機能などの安全装備がついていることが多くなっています。
この(安全装備で使う)センサーカメラはフロントガラスに設置されており、フロントガラスを交換した時には『エーミング』という調整作業が必要です。
エーミングには5万円ほどの費用がかかるため、センサーカメラのついたクルマのフロントガラス交換は15万円ほどが目安となります」
現在、新車は先進運転支援機能(ADAS)の装着が義務付けられています。その多くがフロントガラスの上部にセンサーやレーダーなどを設置しており、フロントガラスはこうした機器に対応するようになりました。
そのため、センサーの働きを妨げないように、ホコリやゴミなどが入らないようになているほか、ガラスの透過性も、乱反射や汚れなどで先進機能が誤作動しないように設計されているのです。
こういった理由から、そもそものガラス代が高額になるうえ、交換時も先進機能がしっかり働くように、厳重な調整が必要になるのです。
これはスズキだけでなく他メーカーでも同様で、例えばトヨタ「ヴェルファイア」現行型のフロントガラス交換はディーラーで25万円、スバル「フォレスター」でもディーラーで約30万円となっています。
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フロントガラスに傷があると、視界の確保が充分にできていないと判断されて、車検に通らない可能性だけでなく、突然の破損や車両火災につながるため、早めに修理や交換を行いましょう。
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