「スゴい事故」発生も…「夏タイヤ履いてるなんて信じられんッ!」 批判の声多数! 夏タイヤで雪道走ると違反? 正しい交換時期の目安とは

2024年11月18日から11月19日にかけて、秋田県や山形県、宮城県など東北地方を中心に初雪が観測され、今シーズンで初めて積雪となった地域もみられま、夏タイヤを装着した乗用車が凍結した道路を走行し、信号機に衝突する事故が発生しています。このような行為は非常に危険ですが、一体どのような交通違反に該当するのでしょうか。

意外と知らない!? 夏タイヤで凍結路を走ると交通違反に!タイヤ交換時期の目安とは

 北海道では、夏タイヤを装着した乗用車が凍結した道路を走行し、信号機に衝突する事故が発生しています。
 
 このような行為は非常に危険ですが、一体どのような交通違反に該当するのでしょうか。

雪道を夏タイヤで走るなんて…ありえない!(画像:フォトAC)
雪道を夏タイヤで走るなんて…ありえない!(画像:フォトAC)

 11月18日から11月19日にかけて、秋田県や山形県、宮城県など東北地方を中心に初雪が観測され、今シーズンで初めて積雪となった地域もみられました。

 気象庁は2024年12月から2025年2月までの天候について、平均気温は全国的に「ほぼ平年並み」、降雪量は北日本・東日本・西日本の日本海側でいずれも「平年並みか多い」見込みと発表しており、今後も厳しい寒さや大雪となる可能性があります。

 そのような状況の中、北海道内では道路の凍結や雪の影響とみられる交通事故が相次いでいます。

 11月18日には、札幌市南区の交差点において乗用車が信号機に衝突する事故が発生しており、乗用車が夏タイヤを装着していたことが報じられました。

 この事故に対してはインターネット上で「道民だけど、まだ夏タイヤ履いてるなんて信じられん」「この積雪でスタッドレス装着しないなんて凶器に乗っているようなもの」など、厳しい声が聞かれました。

 加えて、「凍結した路面を夏タイヤの自動車で走行することは法令違反」「警察でしっかり取り締まって欲しい」などの意見もみられました。

 意外と知られていませんが、積雪・凍結している道路を夏タイヤで走行する行為は道路交通法第71条第6号に規定する「公安委員会遵守事項違反」という交通違反に当たることから注意が必要です。

 この違反は、ドライバーが各都道府県公安委員会の定める道路交通規則を守らなかった場合に成立し、たとえば北海道の道路交通規則である「道路交通法施行細則」第12条第2項は次のように定めています。

「積雪し、又は凍結している道路において、自動車若しくは原動機付自転車を運転するときは、スノータイヤを全車輪に装着し、又はタイヤ・チェーンを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること。」

 つまり積雪・凍結している道路を走行する際には、スリップ事故などを防止するため冬タイヤやチェーンの装着といった何らかの対策をとることが大切です。

 なお同様のルールは東京都をはじめ他の都道府県でも定められていますが、沖縄県の道路交通規則には全国で唯一、積雪・凍結路での運転に関するルールが設けられていません。

 これは、沖縄県では雪がほとんど降らないことが影響しているといえるでしょう。

 上記のようにスリップ事故を発生させないためには早めのタイヤ交換が重要ですが、いつ交換すべきなのか判断に迷う自動車ユーザーは少なくありません。

 その結果、急な初雪を受けて慌てて準備する人も散見されます。

 冬タイヤへの交換時期は明確に決まっているわけではないものの、多くのタイヤメーカーやカー用品販売店などでは「初雪予想の1か月前」を推奨しています。

 交換時期をやや早めにしておくことで、タイヤ交換をお店に依頼する際に混雑やタイヤの在庫切れを回避できる、新品タイヤであればタイヤ本来の性能を発揮させるための「慣らし走行」ができるといったメリットがあります。

 実際のところ、SNS上においては「タイヤ交換を依頼しようと思ったら1月頭まで予約いっぱいだった」「予約ができない」などの声が複数寄せられており、お店に交換を依頼しようとしてもできない状況がうかがえました。

 気象庁では過去30年の気象データをもとに全国各地の「霜・雪・結氷の初終日」の情報を公表しており、ウェブサイトで初雪や初霜などが予想される日を確認できます。これを参考にタイヤ交換の時期を検討しても良いでしょう。

 一例として、東京では雪の初日が1月3日、終日が3月9日となっており、その期間中に積雪が想定されます。

※ ※ ※

 夏タイヤのまま積雪・凍結している道路を走る行為は交通違反に当たり、早めのタイヤ交換が重要です。

 また、たとえ冬タイヤを装着していても事故を完全に防止できるわけではないため、道路を走る際はスピードを落とす、車間距離を十分に確保する、急ハンドル・急ブレーキといった「急」のつく運転操作をしないことなどを心がけましょう。

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