なぜガソリン「給油NG」? どうしても“入れたい時”に「守るべき事項」は? “ルール厳格化”の背景とは?

ルールが厳格化された背景とは?

 これらの背景には2003年に起きた名古屋立てこもり放火事件が、携行缶への給油が厳しくなったきっかけの1つといわれており、以降ガソリンスタンドのポリ容器などのガソリン販売の禁止など法規制が強化されています。
 
 ほかにも携行缶に入ったガソリンによる事故や事件はたびたび起きていますが、さらに追い打ちをかけたのが「京都アニメーション放火殺人事件」です。

ルールを守って給油することが大切
ルールを守って給油することが大切

 同事件はアニメ制作会社のスタジオに犯人の男が放火したという概要を知っている方は多いかと思いますが、犯人の男が放火に使用したガソリンはガソリンスタンドで「発電機に使う」と嘘をついて購入したものでした。

 事件を起こす直前に携行缶からバケツに入れ替えて犯行に及びました。

 この事件により、危険物に関する規則や消防法など関係法令が改正され、携行缶に給油する際の手続きが以前にも増して複雑になりました。

 現在ほとんどの方が携行缶に給油したガソリンを必要とする状況におかれているということは少ないでしょうが、今でも仕事や家で携行缶に入っているガソリンを必要としている方々はいらっしゃいます。

 それらの方々がこれ以上携行缶への給油が厳しくなって困らないよう、一人一人がルールを守って給油を行い、また携行缶に入ったガソリンによる事件や事故がなくなることを願います。

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Writer: 奥彩花

京都府生まれ。車関係のライティングは学生時代から続けており、車に詳しくない方にも分かりやすく興味をもってもらえるような内容を心がけている。

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