「ハイオク」「レギュラー」違いは燃えにくさ 入れ間違いで起こるトラブルとは?

ハイオク仕様車にレギュラーを入れたらどうなるのか?

 これは2通りに分かれます。

 ひとつは「ハイオク専用車」でレギュラーガソリンの使用をまったく考慮していないタイプ。輸入車や国産でも超高性能車などが該当します。

 それらはレギュラーガソリンの使用を想定していないので、“ただちに”ではないかもしれませんが、高い確率でトラブルが起こると予想されます。レギュラーガソリンが「そもそも考えられていない燃料」だからです。

ボルボ XC-60

 2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したボルボXC60の輸入元であるボルボ・カー・ジャパンの広報部によると

「日本のガソリン規格は89オクタン以上と96オクタン以上で、実際にはレギュラーが90~91オクタン、ハイオクが98~100オクタンが流通しています。ボルボでは95オクタン以上の使用を規定しており、日本ではハイオクガソリンが対象となります」といいます。

 愛車が「ハイオク専用車」の場合は、必ずハイオクガソリンを使いましょう。

 いっぽうで「ハイオク仕様だけどレギュラーガソリンにも対応」という車両もあります。国産車の多くです。それらはレギュラーガソリンを入れると車両が自動的にそれに対応した制御となるので、車両が壊れることはありません。しかし、カタログや取扱説明書を見ると「レギュラーガソリンを使用した場合はエンジン出力低下等の事象が発生します」と書かれています。

 確かにエンジンの出力が下がったり燃費が悪化することが考えられます。しかし、以前自動車メーカーのエンジニアに確認したところ「高負荷領域では性能が低下するが、日常走行ではほとんど変わらない」と教えてくれました。もちろん車両により違いがあるので、すべてのクルマが当てはまるわけではりませんが、覚えておくといいでしょう。

 というわけで「ハイオク仕様車にレギュラーを入れたらどうなるのか?」の答えは、絶対に入れてはいけないクルマと対応できるクルマがあり、前者はエンジンが壊れる可能性が高い、後者は(レギュラー使用時は)エンジンの性能が落ちることもある、となります。

 ハイオク仕様車が「ハイオク専用」なのか「レギュラーにも対応」なのかは、取扱説明書に書かれているので確認しましょう。

 輸入車にハイオク仕様車が多くレギュラーガソリンの使用を想定していないのは、そもそも欧州では日本のレギュラーガソリンに相当するオクタン価の低いガソリンが流通していないからです。

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