「車検のシールをガラス真ん中ではなく運転席の上に貼られました。貼り直しできますか?」質問に回答殺到!?「ダメだろ」「分かっていますか?」の声も 法律ではどう決まってる?

「貼る位置」何で決まる? 「そういう問題じゃない」の声も

 では、検査標章の「貼る場所」はどう決められているのでしょうか。それは同法の「施行規則第37条の3」に以下のように規定されています。

検査標章のイメージ
検査標章のイメージ

「検査標章は、自動車の前面ガラスの内側に前方から見易いように貼り付けることによつて表示するものとする」

 ここまでが法律で決まっていることです。次は、「前面ガラスの中でもどのあたりに貼るのか」のルールです。これが、最近変わったのです。

 要請しているのは、車検を管轄する「国土交通省 自動車局 整備課」です。具体的には2023年7月、以下のように変更されました。

●変更前:前方から見やすい位置

●変更後:前方かつ、運転席から見やすい位置

 変更した理由ですが、もともと「車検切れを外からチェックしやすいため」に真ん中にしていたのを、「ドライバーが自分でも車検切れに気づきやすいように」運転席側に変えたのです。

 これについては国土交通省がお願いしているだけなので、罰則はありません。もっと言えば、「前面ガラスに貼るべし」という施行規則に対しても、罰則が規定されていないのが実情です。

 しかし「ルール・要請無視」に対し、警察や国交省車検担当、保険会社などの心証を悪くするのは間違いなく、何らかのトラブルが起きた際に「このドライバーはルールを守らない性格です!」という事実が不利に働くかもしれません。だから車検代行業者は国交省の要請をきちんと守りますし、ドライバーもきちんと守りましょう。

 ※ ※ ※

 なお、回答ではそもそもそういう問題以前に「剥がそうとした時点で破れるからNG」「あれは一度剥がしたら貼り直しできないです」「ステッカーですが1度剥がすと綺麗に再貼り付けはできません」と、物理的に難しいというアドバイスも多数寄せられています。

 中には「事務手数料支払って再発行してもらえばいいだけの事です」という人も。

「サイドの三角の窓に張ったことがありますが、警察からは何も言われませんでした」という経験談も寄せられています。

 とはいえ、先述のとおり、「こうしてください」と言われたことを守っていれば、のちのち不用意なトラブルを防げるというのは自動車の世界に限らず、どこでもあること。

 国交省も「運転者の視野を妨げる場合は例外」としているので、よほどの運転の支障になるのであれば一考の余地はありますので、それ以外の場合は素直に所定の場所に貼られたままが「賢明」といえます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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