ホンダ新型「ステップワゴン」マイナーチェンジは間近!? 「エアロ」モデルの“押し出し”感もアップ? デビュー3年目で「どう変わる」のか

「ステップワゴン AIR」の商品力アップが販売増につながる!?

 そんなステップワゴンに、次のマイナーチェンジでぜひとも取り入れてほしいのが、エアーのメーカーオプションの増強です。

2022年5月に登場した6代目のホンダ「ステップワゴン」現行モデル[左が「AIR」/右が「SPADA」]
2022年5月に登場した6代目のホンダ「ステップワゴン」現行モデル[左が「AIR」/右が「SPADA」]

 ステップワゴンには、エアー(316万円から)とスパーダ(346万円から)のほか、プレミアムライン(368万円から)という3つのバリエーションがあります。

 現行型の発表時には、上下関係を持つグレードではなく、ユーザーのニーズに合わせたラインナップを用意したと説明していました。

 しかし実際のところエアーは、価格を抑えたエントリーグレードという側面が垣間見え、スパーダやその上のプレミアムラインに設定されている便利装備がなぜか削られてしまっています。

 たとえば、2列目オットマンや運転席&助手席のシートヒーター、パワーテールゲート(メモリ機能付)、減速セレクター(e:HEV)やパドルシフト(ガソリン車)、LEDアクティブライトなどは、エアーではメーカーオプションで選択することができません。

 またプレミアムラインには標準装備のアダプティブドライビングビームや2列目シートヒーターも、エアーとスパーダでは選択できません。

 どれも機能に優れた便利アイテムですので、メーカーオプション設定されれば、たとえば運転席&助手席シートヒーターだけはつけたいなど、エアーに必要なものだけ付けて買う、という選択もできます。

 オプションの選択肢を絞り、パッケージ化するほうがシンプルで分かりやすい(トータルコストも抑えられる)というつくり手側の事情も分かります。

 しかしユーザーとしては、余計なオプションまでつけることになります。

 この点が改善されればステップワゴンの魅力を大きく伸ばすことができ、より売れるモデルになるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 マイナーチェンジではフェイスリフトにも期待したいところです。

 しかしライバル車がいわゆる「ギラギラフェイス」にこだわるなか、初代に原点回帰した新型ステップワゴンは、「シンプル顔の可能性」を見出したように思います。

 フェイスデザインは変えつつも、ステップワゴンはマイナーチェンジでも、現在の方向性で勝負に出るのがよいのではないでしょうか。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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