トヨタの新型「和製スーパーカー」登場!? 超“ロングノーズ”ボディは「市販化前提」で開発! 「GR最強」のスポーツモデル 一体どんなクルマなのか
レクサスorマツダとの「コラボ」も実現!?
開発に関係しているだろうと思われる出来事は、TGRワークスチームの動きでも垣間見ることができます。
2024年シーズンからは、それまでWEC(世界耐久選手権)のTGRワークスでハイパーカーのドライバーを務めていたホセ・マリア・ロペス選手を、GT3チームへ移籍させました。これは、事実上GR GT3の開発も兼任していることは火を見るよりも明らかです。
3ドアスポーツハッチバック「GRヤリス」のように、モータースポーツ参戦車両を先行開発し、デチューンした市販バージョンを後から展開するという、通常とは逆のスタンスで開発されるGR GT3。
「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」という、TGRが掲げる目標通りの作り方を具現化した2番目のモデルとなります。
TAS2022の発表会場では、GR GT3の狙いとして以下の3点が明らかになっています。
まずは、カスタマーがル・マンを含めた世界中のあらゆるサーキットで走れるようにすること。そして、単に走れるだけでなく勝てるクルマを作ること。最後に「味のあるBEV(電気自動車)を作るためのベース」となることです。
この3つのなかで、先の2点はレースに関わることです。しかし最後の1点だけは、市販されるベースカーのことに触れています。
ここで浮上してくるのが、TAS2022のちょうど1ヶ月ほど前、2021年の年末に発表されたトヨタのBEV戦略。
この発表では将来的に予定している多くのBEVコンセプトが、外観のデザインコンセプトだけですが公開されています。そしてその中に、レクサスのエンブレムをつけたロングノーズのスポーツカーが1台あったのです。
そのモデルの名は「レクサス エレクトリファイド スポーツ」。
詳細なデザインこそ違いますが、全体的なボディフォルムはGR GT3とそっくりなコンセプトカーでした。
ちょうどこの発表会では、レクサスが将来的にBEV専用ブランドへと変わっていくともアナウンスされています。このコンセプトは、まさにブランドの象徴に相応しいBEVスポーツカーということでしょう。
GR GT3の登場はさすがにインパクトが強く、当時はさまざまな憶測を呼びました。
なかでも印象的だったのは、9年前の東京モーターショーで鮮烈なデビューをしたマツダのロータリーコンセプトカー「RX-VISION」との関連性です。
トヨタとマツダは2022年当時も提携関係を築いていました。しかし、現在のほうがその関係性は進展しているとはいえ、スバル「BRZ」と「GR86」のようなコラボレーションモデルはいまだに登場していません。
ただ、この2社のコラボモデルは以前からウワサになっては消えを繰り返していることも事実で、水面下ではいろいろな企画が進められているのでしょう。
RX-VISIONとGR GT3の関連性は、やはりその特徴的なロングノーズのフォルムです。
ここまで特徴的なフォルムに対応するシャシとなると、既存のプラットフォームでは考えにくいため、イチから製作することとなるでしょう。そうすると、コストがかからないようコラボモデルにすることも視野に入ってきます。
トヨタは同じような専用プラットフォーム車の販売を86/BRZの協業で成功させています。今後、マツダとのコラボレーションも十分に考えられます。
GT3は規定上、搭載エンジンを市販モデルと同型にすることが義務付けられています。
となると、GR GT3の市販版にはV型6気筒ターボなどのエンジンが積まれ、レクサスのBEVスポーツ、マツダのロータリークーペと3兄弟になる可能性も。なんとも夢のある話です。
いまだ登場時期は明らかになっていませんが、世界でも一線級の実力を持つことを義務付けられたスポーツモデルが、おそらく近い将来出てくるでしょう。
先に登場するのは、市販モデルではなくレーシングカーのGT3カーかもしれません。今はその時を、楽しみに待ちましょう。
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