家の駐車場から「はみ出し」は違反? タイヤ1個は? どの範囲出るとアウト? 法律の観点など元警察官が解説

クルマの保管場所は4つの条件を満たさなければ…ダメ? その条件は?

 なお、クルマの保管場所は以下の4つの条件を満たさなければいけません。

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 1 駐車場、車庫、空き地等道路以外の場所であること。
 2 使用の本拠の位置(自宅や会社の住所など)から2キロメートルを超えないこと。
 3 自動車が通行できる道路から、支障なく出入させ、かつ、自動車の全体を収容できること。
 4 保管場所として使用できる権原を有していること。
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 3には「自動車の全体を収容できること」という要件があるため、クルマが駐車スペースから道路へはみ出すような状況であれば、そもそも車庫として許可されない可能性が高いといえるでしょう。

 道路にはみ出しているクルマの中には、きちんと車庫証明の手続きをしているものの、自宅の敷地に物置や自転車などを置いていることでクルマが駐車スペースにおさまっていないケースもみられます。

 そのような場合はクルマの全体が収容できるよう、敷地内の物を片付けましょう。

「ハミ出して」駐車するのはやめておいたほうがいい
「ハミ出して」駐車するのはやめておいたほうがいい

 さらに道路交通法第47条第2項では「車両は、駐車するときは、道路の左側端に沿い、かつ、他の交通の妨害とならないようにしなければならない。」と正しい駐車方法について定めています。

 この規定により、自宅の敷地に駐車されたクルマが歩道や路側帯に大幅にはみ出て通行の妨げになっている場合は「駐車禁止場所等違反」に当たる可能性もあります。

 前述の法律には「道路に○cmはみ出していると違反」といったことは明記されていませんが、少しでもはみ出していれば法律に抵触すると考えておいた方が良いでしょう。

 何よりクルマが道路や歩道にはみ出すことによって事故が誘発される危険もあることから、その点に留意して駐車することが大切です。

※ ※ ※

 SNS上では、「消火栓の近くではみ出し駐車をしていた」という目撃情報も寄せられました。

 消火栓から5m以内の場所は駐車禁止であるほか、万が一火災が発生した際に消火活動の妨げとなります。

 自宅の敷地に駐車する場合であっても、他の人や車両などに迷惑をかけないか気をつけるべきといえるでしょう。

【画像】「これはアウトー!!」駐車違反に該当する停め方を画像で見る(30枚)

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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