クルマのガソリンなぜ「レギュラー」って呼ぶ? 意味は? 「ノーマル」や「スタンダード」じゃない? 名前の由来とは

なぜ「ノーマル」や「スタンダード」ではいけない?

 日本語の感覚からすれば、「レギュラー」を「ノーマル」や「スタンダード」といった表現にしたほうがわかりやすいような気もしますが、なぜそうはならないのでしょうか。

 実際、「レギュラー」も「ノーマル」も「スタンダード」も、日本語では「普通」と表現されうる言葉です。

 ただ、英語における微妙なニュアンスを見ていくと、やはり「レギュラー」がもっとも適切であるようです。

 たとえば、「普通」をあらわすもっとも一般的な言葉である「ノーマル」は、その対義語が「アブノーマル(異常)」であることからもわかるように、「正常である」というニュアンスを含んでいます。

 そのため、自動車用燃料の「レギュラー」を「ノーマル」としてしまうと、「ハイオク」や「軽油」が「異常なガソリン」という意味合いになってしまいます。

 同様に、「スタンダード」も「規格内の」というニュアンスを多分に含んでいるため、「スタンダード」という表現を使ってしまうと、「ハイオク」や「軽油」が「規格外のガソリン」であるという印象を与えてしまいかねません。

 その点、「レギュラー」という表現は「秩序だったものの中で最も選択される可能性が高いもの」という意味を持っています。

 実際、日本を走るクルマの大半は「レギュラー」が指定油種であるため、3つの油種のなかで「最も選択される可能性が高いもの」であると言えます。

日本のガソリンスタンドで見かける「レギュラー」「ハイオク」「軽油」
日本のガソリンスタンドで見かける「レギュラー」「ハイオク」「軽油」

 また、「レギュラー」という表現には「ほかのものより優れている」といったニュアンスはありません。

 たとえば、「レギュラーサイズのコーヒー」は、ラージサイズやスモールサイズのものと比べてコーヒーの品質そのものに優劣があるわけではありません。

 自動車用燃料における「レギュラー」も、「ハイオク」や「軽油」より優れていたり劣っていたりするわけではなく、あくまで油種のひとつにすぎません。

 そのように考えると、やはり自動車用燃料には「レギュラー」という表現がもっとも適しているようです。

※ ※ ※

 海外のガソリンスタンドでは「レギュラー」という表現はあまり見られず、オクタン価の数字を大きく表記することが一般的です。

 日本ではいまのところそうした動きは見られませんが、グローバル化が進むなかで、ガソリンスタンドにおける油種の表記が変化することがあるかもしれません。

【画像】「え…!」 これが給油口の中身です! 意外な構造を画像で見る!(25枚)

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

1 2

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー