203万円で「7人」乗れる! イチバン安い「国産ミニバン」どんな人が買う? 国産“随一の安さ”でも装備は十分! コスパ最高の「シエンタ」ユーザーの特徴とは

トヨタ「シエンタ」のもっとも安い7人乗りモデルは、わずか203万円という魅力的な価格が特徴です。では、どのような人が購入するのでしょうか。

「シエンタの最安モデル」 “ミニマリスト”も注目?

 2022年8月にデビューした現行型トヨタ「シエンタ」。発売から2年が経過しましたが、現在も好調な売れ行きを継続中です。
 
 実はシエンタはトヨタのミニバンで、もっとも安価に手に入るモデルでもあるのです。そのなかでも一番安いグレードを選ぶのはどのようなユーザーなのでしょうか。

国産で「イチバン安い」3列シートミニバンとは
国産で「イチバン安い」3列シートミニバンとは

 日本自動車販売協会連合会が発表した2024年7月のブランド通称名別新車販売台数ランキングにおいて、シエンタは登録車部門で3位に入る人気モデルです。

 ちなみに、1位は「カローラ」の1万4622台、2位は「ヤリス」の1万1617台ですが、カローラとヤリスはシリーズ全体が合算されていることもあり、3位(1万1441台)のシエンタが単独車種としてはトップということになります。

 冒頭にも記したとおり、シエンタはトヨタの数あるミニバンのなかでもっとも安価に手に入るモデルです。

 ボディサイズが全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm(FF)/1715mm(4WD)と、トヨタ車のミニバンにおいて唯一の5ナンバーサイズでもあります。

 もっとも高価なモデルは「HYBRID Z E-Four(7人乗り)」で、こちらの車両本体価格は323万4600円(消費税込、以下同様)。

 対して、7人乗りでもっとも安価なモデルは「X 2WD(7人乗り)」の車両本体価格は203万5200円。

 同じ7名乗車のモデル同士で比較すると、その価格差は119万9400円となります。同じモデルでもかなり開きがあります。

 主な違いは、パワートレインや駆動方式だけでなく、ヘッドランプ(ZはBi-Beam LEDヘッドランプ、Xは2灯式LEDヘッドランプ)、スライドドア(Zはスライドドア足先を出し入れするだけでスライドドアが自動で開閉する「ハンズフリーデュアルパワースライドドア(挟み込み防止機能付き)」、Xは助手席側のみの設定)、内装の加飾、ボディカラーの選択肢など、多岐にわたります。

 このように、内外装や機能面で大きな差別化が図られているとはいえ、昨今の新車価格の高騰を考えると、わずか203万円ちょっとで3列シートミニバンが買えるというのは非常に魅力的。

 では、7人乗り仕様のシエンタ最安モデルを選ぶユーザーはどれくらいいるのでしょうか。またそのユーザー像には特徴はあるのでしょうか。まず、シエンタユーザーの特徴として、埼玉県内トヨタ販売店の営業スタッフは以下のように話します。

「シエンタは、軽自動車ではコンパクトだし、1台でオールマイティに使えて、運転があまり得意でない方(特に奥様)でも取り回しがしやすいサイズのミニバンとしてご支持いただいている印象です」

 5人乗りと7人乗り、どちらが人気なのでしょうか。

「ウチに限った話ですと、どちらかといえば7人乗りですね。普段は親御さんとお子様でご利用になる機会が多いとして、それぞれのご両親を乗せることを想定して7人乗りを選ばれる傾向にあるようです」(同スタッフ)

 そして、7人乗りのエントリーモデル「X 2WD」を選ぶユーザーの割合や傾向については以下のように話します。

「X 2WD(7人乗り)を選ぶ方はほとんどいらっしゃらないというのが率直な印象です。

 やはりハイブリッドモデル(トップモデルのZや中間グレードのG)が人気ですね。

 あえてX 2WD(7人乗り)を選んだ方を思い返してみると、ご自身でカスタマイズしたい、予算的に厳しいけれどどうしてもシエンタが欲しい、自他ともに認めるミニマリストという方もいらっしゃいましたね」

 エントリーモデルのXであっても、デュアルスライドドア(イージークローザー付)は標準装備。さらに、先進運転支援システム「トヨタセーフティセンス」やパーキングサポートブレーキ、サイド・カーテンエアバッグなどの安全装備も標準です。

 必要なポイントを押さえつつ、過剰な装備を敢えて省く。ある種の割り切った使い方を好むユーザーにとっておすすめのグレードといえそうです。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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