2024年8月19日、ホンダのディーラー「ホンダカーズ野崎（栃木県）」が盗難被害に遭いました。

　その被害の実態とはどのようなものだったのでしょうか。同店の店長に話を聞いてみました。

　これまでも中古車ディーラーなどを狙った車両盗難は起きています。

　そうした中で「ついに正規販売店が狙われた!?」と話題になったのが2024年8月5日に盗難被害にあった「ホンダカーズ沼田南 戸鹿野（群馬県）」でした。

　この際には、新車、中古車、試乗車、代車など十数台となる計2700万円相当の被害に遭ったようです。

　さらには事務所内の現金も盗まれていたと言います。

　それから15日経った8月19日の未明には、前出のホンダカーズ野崎が盗難の被害に遭いました。

　盗難の被害について、同店の店長は次のように話しています。

「盗難された台数はオデッセイやZR-Vなどの11台です。なぜか狙われやすいシビックタイプRは無事でした。

　事件の発覚は宇都宮で放置されていたシビック（下取り車）が発見され、警察から連絡があったことで分かりました。

　被害総額は4700万円ほどと試算されます」

　また盗難時の様子について同店の店長は次のように話しています。

「元々、群馬の事件があったのでクルマのキーは金庫に入れていたほか、キーのなかには電池を抜いていたのもありましたが、金庫は高速カッターのようなもので切られていました。現場には残りのキーのほかに電池も散乱していたので、泥棒は電池を持参していたと思われます。

　防犯カメラはあったものの暗くて特定は困難でした。さらにふたつの防犯カメラは線が切られていました。

　今は国道4号を走っているクルマのドラレコに犯人が写っていないか情報提供を募っています。

　今後は店舗のさらなるセキュリティ強化に加えて、キーは店に保管しないなどの対策をする予定です」

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　また2024年1月以降、関東近郊でディーラー、中古車ディーラーを狙った大規模な盗難被害が相次いで報告されています。

　例えば「ビッグモーター（現：WECARS）」では、2024年1月28日に館林店（群馬県）で8台が盗難。

　その後、3月に春日部店（埼玉県）で3台、4月に被害が拡大したことで約30台の盗難が発覚しています。

　このように前述のホンダカーズやビッグモーター（現：WECARS）の被害は深夜から朝方にかけて行われたようです。

　そのほか、1度に11台を盗難するという規模ということもあり、相当な人数が計画的な犯行を行ったことが予想されています。

　SNSでは個人所有の盗難被害に関する投稿が相次いでいますが、近々では企業も狙われる対象となっているようです。