レクサスが新型「小さな高級スポーツカー」初公開! 6速MT&4WDに「300馬力超えテンロクターボ」搭載! 「LBX」「GRヤリス」とは何が違うのか
GRヤリスやLBXとは「全く違うクルマ」
走りの面に寄与する性能アップは、外観以上に手が加えられています。
ボディ剛性アップだけでも、構造用接着剤の大幅な増加、プレス打点の短ピッチ化などが施され、さらなる高剛性化が図られました。
フロントサスペンションのロアアームには、世界初の新技術「レスポンス向上減衰構造REDS」を採用。アームのたわみを抑えることによってステアリングの応答性を向上させています。
タイヤサイズは前後ともに235/45R19。前後異径タイヤのノーマルとは違い同サイズとなっていますが、これはGRヤリスと比べても1サイズ大きめのサイズです。
ボディ幅ギリギリにまで張り出して装着されていることからも、運動性能を重視していることがわかります。
基本的には「ヤリスクロス」とパワートレインを共有化しているノーマルに対し、LBX MORIZO RRはGRヤリスと同じ。
加速力や制動力、グリップ限界やコーナリングスピードなどの走行性能はまるで別モノです。ノーマルのLBXから乗り換えた場合、その走行性能の高さに驚くでしょう。
では、パワートレインが同じGRヤリスとはどこが違うのでしょう。
簡潔に表すなら、LBX MORIZO RRは動力性能にも乗り心地にもこだわったハイパフォーマンスカー。ハイパワーエンジンの出力に耐えられる堅牢なボディと足まわりは大前提で、さらに乗り心地や快適性を損なわないセッティングとなっていることが特徴です。
先述の補強も含めLBX MORIZO RR専用に開発されている部分が少なくありません。
エンジン出力特性やトランスミッションのセッティング、走行騒音の抑制、ソフトな足まわりセッティングなど、レクサスブランドらしい上質感のある乗り味に仕上げています。
そもそもGRヤリスとLBX MORIZO RRでは、ブランド関係なく本来の立ち位置がまったく違います。
GRヤリスは、ラリーを戦うために作られた競技車を市販版にデチューンしたようなもので、「市販車から競技車」ではなく「競技車から市販車」という、普通とは逆の発想で作られたクルマです。
対してLBX MORIZO RRは、ノーマルLBXのハイパフォーマンスバージョンという位置付けで追加されています。
純コンペティティブ(競技向け)モデルのGRヤリスとは、メカニカル面での共通点は多いものの、こちらともまったく別モノと考えたほうがよいでしょう。
LBXはBセグメントクラスのコンパクトなボディながら、レクサスならではの上質感を持ったクルマとしてすでに好評を得ています。
しかしLBX MORIZO RRは、ここにさらに付加価値としてダイナミクス性能をプラスしてきました。
今よりもう少しクルマを小さくしたいと考えているプレミアムカーユーザーや、現在輸入車のプレミアムブランドに乗っている人が乗り換えても、LBX MORIZO RRはまったく不満ないレベルの仕上がりです。
650万円というプライスタグでは正直安すぎるのでは? とも思えるほどのLBX MORIZO RR。
プレミアムユーザーにとっては、またひとつ悩ましい魅力的な選択肢が増えてしまったようです。
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