トヨタが「新たなクラウン」を初公開! 話題の「エステート」はどうなる? SUVやセダン以外のモデル登場は? クラウン群の行方とは

これからの「クラウン群」どうなる? キーマン2人に聞いてみた

 現在明らかになっている4車系以外に、どんなモデルが登場する可能性があるのでしょうか。

 THE CROWN千葉中央のオープニングイベントで、この点についても清水氏に、また同席したチーフデザイナーの宮崎満則氏に話を聞きました。

 宮崎氏は、トヨタが「クラウン群」と呼ぶクラウンブランド全体に対するデザインを統括する立場です。

 筆者から次のように聞きました。

「初披露から2年、またTHE CROWN導入から9ヶ月経ったいま、クラウン群に対するイメージで何か変化はありましたか?」

 これに対して、宮崎氏はクラウン群のさらなる進化に向けた気持ちを次のように表現しました。

「変化はありません。

 我々は(クラウンという)ブランドを育てたい。

(車系については過去に)クーペやピックアップなどもあったが、それが(時代変遷の中で)セダンだけになってしまった。

(デザイナーとしては)もっと多様性をもった様々な車系が考えたいという夢はある」

クラウンの開発責任者である清水竜太郎氏(左)とチーフデザイナーの宮崎満則氏(右)
クラウンの開発責任者である清水竜太郎氏(左)とチーフデザイナーの宮崎満則氏(右)

 一方、量産という現実を常に考える立場にある清水氏は次のように回答しました。

「(現状としては)4つの車系を発表したことで、(開発側としては)かなりお腹がいっぱい。

(これからは)まずは4車系をしっかり販売し、(THE CROWNという)クラウン専門店を根付かせながら、さらにクラウン専門店専売のマット仕様などを含めて、クラウンブランドの価値を再構築させることが、先々(4車系以外の展開という)話につながっていく可能性はあると思います」

※ ※ ※

 中東では名前だけ復活した「マジェスタ」や、よりコンパクトなボディのクラウンなど、具体的な将来構想については触れませんでした。

 また、THE CROWNの展開店舗数や、クラウン群としての中期的な達成目標などは(社外に公開できるもの)なく、一歩一歩クラウンブランドの再構築を進めていくという姿勢を示しました。

 さらに、第16代クラウンは国内のみならずアメリカを含めたグローバルカーとなったことで、国や地域による市場特性を考慮した多様な車系が登場する可能性もあるのではないでしょうか。

 クラウンの進化を楽しみに見守りたいと思います。

【画像】かっこいい! これが「新クラウンSUV」です。(75枚)

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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1件のコメント

  1. 足回りはFRでバンパーが車体と同色のクラウンセダンのまんまトランクを上に伸ばしてバックドアにした正統派ステーションワゴン「クラウンシューティングブレーク」を日欧で販売

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