えっ…!「車検」通らないかも!? 24年秋から施行の「新制度」って何? ユーザーも知っておきたい「OBD検査」の正体とは

負担がかかるのは整備工場だけじゃない! ユーザーが心がけるべきポイントとは

 ここまで読むと、自動車整備工場の負担が高まったことがお分かりいただけたと思います。しかし自動車整備工場が整備するのは皆さんのクルマです。

 我々自動車ユーザーはどのように心がけたら良いのでしょうか。

ますまず高機能化する新型車の性能を保つためにも定期点検の重要性が高まっています[画像はイメージです]
ますまず高機能化する新型車の性能を保つためにも定期点検の重要性が高まっています[画像はイメージです]

 S県で自動車整備工場を営んでいるAさんは、OBD検査制度開始後のことを不安視しています。

「仕事の進みが遅くなったりユーザーとトラブルになりやしないかと心配しています。

 整備を行えばその分だけ工賃が増しますし、部品を交換すれば部品代もかかります。

 ユーザーに断りなく整備を行ったり、部品を交換するわけにはいきません。

 しかも、作業の必要性が発生する都度ユーザーの了解を得るのは良いけれど、作業をしていたら何十万円もかかった、というわけにはいきませんよね。

 もしその金額がかかるのでしたら、クルマを買い替える方もいるからです。

 そんなことから、OBDの状態を確認したら、必要になりそうな整備を整備着手前に予想し、必要な作業と部品を見積り、ユーザーに説明しなければならなくなると考えています。

 私や従業員がうまく説明できるか、ユーザーに正しく伝わるのか、今から戦々恐々としています」

 このように実際の作業のみならず、サービス窓口でユーザーの対応をおこなう担当者の負担も大きくなるようです。

 そんなOBD検査の開始に際し、我々ユーザーはどのような心構えでいれば良いのでしょうか。

 ユーザーの中には「整備工場に全部任せてあるから」と、請求書をもらうだけの人もいるかもしれません。

 クルマに十分お金をかけられる人なら良いかもしれませんが、多くの人はそうもいかないことでしょう。

 車検期限の前に余裕をもって自動車整備工場に相談し、メカニックが言うことにじっくり耳を傾けたり、あるいは書面で受け取った内容をじっくり読み、疑問があったら質問をしましょう。何より、自動車整備工場と良い関係を持つことが大切です。

 前述の整備士Aさんは、次のように話します。

「納得したような感じで帰られたあと、クチコミサイトであれこれ書かれてしまうのが一番困ります。

 こちらも誠意をもってお客様に臨んでいますので、お客様も疑問や意向をしっかり伝えてほしいと思っています。

 一番良いのは、12か月ごとの定期点検整備も受けていただいて、かつオイル交換などで適宜入庫していただき、何度もおクルマの状態を見せていただくことです。

 こちらもクルマの状態を把握できますのでいろいろ準備ができますし、車検の際にも良い結果となるはずです」

 常にクルマを良い状態になるように維持、管理することが、結果として準備につながるのだとAさんは語っています。

 まずは定期点検整備を受け、気軽に相談してみることが第一歩となりそうです。

【画像】「えっ…!」これがあたらしい「OBD検査」の流れです!(24枚)

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