トヨタ高級車「新型クラウン」なぜ“4車種”も存在? しかも「SUVタイプ」が3車種!? 過去のイメージ覆す「革新と挑戦」の理由とは

「クラウン」が急速に不振となった理由とは?

 クラウンが急速に不振となった理由は、2つ考えることができます。

2018年に登場した15代目「クラウン」。スポーティさをアピールした
2018年に登場した15代目「クラウン」。スポーティさをアピールした

 ひとつは、「クラウンに限らずセダンそのものが売れなくなってしまった」こと。

 先述のように昭和の絶対王者だったベストセラーセダンのカローラは、2007年を最後に販売ナンバー1の座を獲得できていません。

 また2000年以降は、ミニバンやSUVの人気が高まるのに反比例してあらゆるセダンの売れ行きが下がっていき、日本の全メーカーからセダンのラインナップそのものが激減してしまうほど不人気タイプとなってしまったのです。

 ふたつ目の理由は「高齢化」です。

 長い歴史を持つクラウンは、昭和を知る高齢の世代に絶大な人気を誇っていましたが、そちらに気を配るあまり、新規の若いユーザーの獲得に苦戦していました。

 実は先代クラウンの登場した2018年の時点で、クラウンユーザーの平均年齢は65歳にも達していました。

 65歳といえば、一般的には“定年退職”する年齢です。その世代には「もう高級車は要らない」と考える人も少なくないでしょう。クラウンにはユーザーの先細りという危機が迫っていたのです。

 そのような高齢化の対策として、トヨタはクラウンという車種のイメージとユーザーの若返りにも力を入れていました。

 2012に発売した14代目クラウンでは、大胆なデザインを採用しピンクのボディカラーも用意するなど、従来のイメージを刷新する戦略を導入。

 続く2018年の15代目はより若々しい斬新なデザインに加えて、ドイツのニュルブルクリンクサーキットで走り込んで開発するなど、スポーティさをアピールしています。

 しかし、そうした涙ぐましい努力も大きな結果には結び付きません。15代目クラウンの2020年の年間販売ランキングは32位、2021年は29位、2022年は31位と低空飛行のままだったのです。

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