現存「わずか5%未満」!? 激レアすぎる「ナンバープレート」ってナニ? 「目撃談」すら話題になる“当時モノナンバー”とは
現存が5%以下の珍しいナンバープレートがあります。どういうことなのでしょうか。
最低でも「四半世紀以上」 廃車を逃れた「レアナンバー」とは
クルマに必ず取り付けられているナンバープレートですが、その中にも全体の5%にも満たない「レア」なナンバーがあります。
一体何が珍しいのでしょうか。
クルマのナンバープレートは正式名称を「自動車登録番号標」といいます。道路運送車両法施行規則第8条の2で取り付けることが義務付けられており、同じ番号は存在しません。
このナンバープレートの情報は「自動車登録ファイル」に登録されているので、そこから所有者や車両情報などを照会することができます。
1951年に道路運送車両法によるクルマの登録制度が確立され、その後1962年8月16日から現在のフォーマット(書式)になっています。
表示される内容はクルマの使用の本拠を示す「品川」「大阪」といった地名に加え、「305」や「580」などといったクルマの種類などを示す「分類番号」、そして「お」「し」「へ」「ん」を除いたひらがなと、1から9999までの「一連指定番号」が記載されています。
また、ナンバープレートの色も複数あり、自家用自動車では「白地に緑文字」、事業用自動車では「緑地に白文字」、軽自動車では「黄色地に黒文字」、事業用軽自動車では「黒地に黄色」と、クルマの使われ方に応じて区別されています。
このうち、右上の「分類番号」の上1桁はそのクルマの大きさや用途が分かるものです。
トラックなど普通貨物自動車の場合は「1」、バスなど普通乗合自動車は「2」、普通乗用自動車は「3」、小型貨物自動車は「4」「6」、小型乗用自動車と乗合自動車は「5」「7」です。
また緊急車両や教習車、キャンピングカーなどの特種用途自動車は「8」、大型特殊自動車は「9」、建設機械に該当する大型特殊自動車は「0」から始まります。
現在交付されるナンバーは、地域により番号の進み具合が異なるものの、共通して3桁となっており、例えば「305」「501」「800」などとなっています。
しかし、実は「33」「78」など、分類番号が2桁のナンバープレート、いわゆる「2桁ナンバー」のクルマも存在します。
さらに、「5」「3」など、分類番号が1桁の「シングルナンバー」というのも存在します。
これは登録制度の開始当初、まだクルマの台数が少なく、分類番号は1桁でも十分足りていました。
その後マイカーブームなどにより自家用車が増加。番号が足らなくなるおそれから、1967年9月25日に2桁になっています。
さらに、1999年5月14日には普通・小型自動車(先行地域では1998年5月から)が、2005年1月には軽自動車の分類番号が3桁へと変化するとともに、希望ナンバー制度が開始されました。
このように、分類番号が2桁のクルマは登録から少なくとも25年が経過しており、1桁のクルマは57年もの間、当時の状態で残っていることを意味しているのです。
SNSなどでも、「横浜5のハコスカだ!」「33の2桁すげー」といったコメントが投稿されており、旧車とともに当時のナンバーを珍しいと感じる人も少なくないようです。
一般財団法人自動車検査登録情報協会の資料によると、2023年3月までに登録されている乗用車の台数は3888万2417台ですが、そのうち、分類番号2桁以前となる1999年3月以前までに登録されているクルマは188万6736台。
全体のうち約5%にも満たないため、数字で見ても極めて珍しいことがわかります。
ちなみに、こうした古いナンバーは手にすることは難しく、単に古いクルマを購入したとしても必ずしも入手できるものではありません。
なぜならば、ナンバーは通常クルマのオーナーが変わったり、住所が変わるなどで「使用の本拠地」に変更があると、新しい3桁のナンバープレートが交付されるためです。
古いナンバーが装着されたクルマは、その土地に長らく存在し続けているという証拠でもあるのです。
2度と同じ番号が発行されないナンバーですが、今後さらに経年劣化による廃車などが進み、より「レア」なナンバーになっていくといえるでしょう。
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なお、中古車などでは2桁ナンバーや1桁ナンバーが貴重なものとしてセールスポイントになることもあり、買い替えなどでの査定時にはプレミアが付与されることもあります。
もし中古車を探している場合、運良く2桁ナンバーや1桁ナンバーが装着されているクルマがあれば、そのナンバーと同じ表示地域内で登録すると、この当時のナンバーを引き継げる可能性があります。
5%で激レアって称するなんざ、どんな数字感覚なんだ?!20台に1台くらいってそんなに珍しくないと思うが?!