全長5m超え! トヨタ新型「ハイランダー」発表! 豪華装備×快適機能搭載!? 廉価版は約70万値下げも… 中国市場に投入

2009年6月より広州汽車との合弁会社「広州トヨタ(現:広汽トヨタ)」による中国現地生産が始まり、中国製ハイランダーが発売されました。

トヨタ新型「ハイランダー(2024年モデル)」を中国で発表、何が変わった?

 トヨタの海外専売SUV「ハイランダー」が中国でマイナーチェンジを受けました。
 
 中国で大人気の日本製SUVはどのように変わったのでしょうか。

トヨタ新型「ハイランダー」とは
トヨタ新型「ハイランダー」とは

 トヨタの「ハイランダー」はかつて日本で販売されていた「クルーガー」の海外向けモデルとして登場しました。

 2000年に登場したクルーガーは2007年にフルモデルチェンジすることなく販売を終えましたが、一方でハイランダーは2代目へと移行、現在は2019年に登場した4代目が販売されています。

 また、2023年にはより大型となる新モデル「グランドハイランダー」が北米市場で発売されました。

 中国では当初、福岡県宮若市にある「トヨタ自動車九州」の工場で生産された個体が正規輸入で販売されていました。

 ですが、2009年6月より広州汽車との合弁会社「広州トヨタ(現:広汽トヨタ)」による中国現地生産が始まり、中国製ハイランダーが発売されました。

 トヨタは広汽トヨタ以外に、第一汽車との「一汽トヨタ」も現地合弁として設けています。

 また、トヨタは基本的にひとつのモデルをそれぞれの合弁会社を通じて、デザインと車名の異なる姉妹車として中国で製造・販売をおこなっています。

 例えば、「カローラ/レビン」、「アリオン/レビンGT」、「イゾア/C-HR」、「カローラクロス/フロントランダー」、「RAV4/ワイルドランダー」。

 さらに「ハリアー/ヴェンザ」、「クラウンヴェルファイア/アルファード」「グランビア/シエナ」などの車種が、それぞれ一汽トヨタ/広汽トヨタで展開されています。

 ハイランダーはこれまで広汽トヨタが一貫して製造していましたが、2021年には一汽トヨタが製造・販売をおこなう姉妹車「クラウンクルーガー」が登場しました。

 クラウンクルーガーは北米市場におけるハイランダーのスポーツグレードの外観を採用するなど、いくつかの点で中国仕様のハイランダーと差別化を図っています。

 ハイランダーのボディサイズも同じ全長5015mm×全幅1930mm×全高1750mm、ホイールベース2850mm。

 また、パワートレインに関しては2リッター直列4気筒ターボエンジンと、2.5リッター直列4気筒エンジンを搭載するハイブリッド車の2種類が用意されており、こちらは姉妹車のクラウンクルーガーも同一の仕様となります。

 そんなハイランダーですが、2024年6月1日に発表された2024年モデルでは多くの点が進化しました。

 エクステリアのデザインは変更されていないものの、ハイブリッドモデルのリアには2023年発売の5代目プリウスより採用された「BEYOND ZERO」のHEVエンブレムが新たに装着されています。

 一方で同時期にマイナーチェンジを迎えたクラウンクルーガーはボディカラーに新色「星際藍(日本名:ダークブルーマイカ)」が加わったものの、ハイランダーでのカラーラインナップはそのままとなります。

 また、グレードの構成も大幅に見直されたことにより、例えば2.5リッターハイブリッドのエントリーグレードは28.28万元(約616.5万円)から24.98万元(約543.7万円)へと値下げされました。

 中国の消費者が重視するインフォテインメント周りも強化されました。

 チップセットにクアルコム製スナップドラゴン8155を採用し、演算能力は以前の約4倍へと向上されています。

 スマートフォン連携機能「Apple CarPlay」「バイドゥ Carlife」「ファーウェイ HiCar」にワイヤレスで対応するだけでなく、スマートフォン無線充電や音声認識の搭載、運転支援機能は「Toyota Safety Sense 3.0」へアップグレードされました。

 さらにはタッチ式読書灯とナッパレザーシート、中国で人気のホワイト内装色の追加なども実装されました。

 一方、姉妹車のクラウンクルーガーで新規採用された電動調整ステアリングはハイランダーに含まれておらず、しっかりと両者の間で装備の差別化がおこなわれています。

 ハイランダーは歴史が長く、ミドルサイズSUVとしては比較的安定した地位にいます。

 一方で後発の中国ブランドは続々と同クラスのEV(PHEV+BEV)を投入しており、数年前と比べてシェアを落としている状況です。

 新たに投入された2024年モデルでは価格帯を下げると同時に、インフォテイメント周りでの強化を図ることで競争力を維持しようとする考えでしょう。

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