日産「“すごい”スカイライン」登場! すごすぎて「もう完売」!? 420馬力の“旧車デザイン”モデル「スカイライン NISMO」再販はあるのか
よみがえった「羊の皮をかぶった狼」とは
大幅な性能向上だけでなく、スカイライン NISMOは外観も大きく変更されています。
日産の開発者が語ったデザインコンセプトは「よみがえれ、“羊の皮をかぶった狼”」です。
この“羊の皮をかぶった狼”という呼び名は、スカイラインがスポーツセダンとして高い評価を集めるきっかけとなった2代目スカイラインの高性能仕様「スカイラインGT」(S54A-1型)から始まったものです。
1964年にレース参戦を目的として急きょつくられたモデルで、当時の高級セダン「グロリア」用の高性能な2リッター直列6気筒エンジンを搭載し、さらにチューニングを施しています。
そのためにとった方法がまた非常に豪快なものでした。
当時のスカイラインには、1.5リッターのコンパクトな直列4気筒エンジンが積まれていました。
この大きな6気筒エンジンはそのままでは収まらないため、ホイールベース(前後車軸間の距離)を200mmも延長してボンネットスペースを確保したのです。
左右のフェンダーには専用の赤い「GT」エンブレムが装着され、高性能版であることを静かにアピールしました。
この“初代”スカイラインGTは、鈴鹿サーキットで行われた第2回「日本グランプリ」GT-IIレースに参戦。レース専用車のポルシェ「904」と接戦を繰り広げ、わずか1周ながら急ごしらえで誕生したセダン車がトップを走ったのです。
このニュースが“羊の皮をかぶった狼”というフレーズとともに日本中で大きな話題となり、その後「スカイラインGT」を表現する代名詞として定着していきました。
その後、レースに参戦するモデルの名が「スカイライン GT-R」に変わり、スカイライン=高性能なスポーツカーといったイメージが増していきますが、本来GTとは「グランドツーリングカー」の略で、長距離ドライブが容易にできる快適さと高性能を兼ね備えたクルマを意味しています。
そうした伝統を踏まえ、スカイライン NISMOの左右のフェンダーには赤い「GTバッジ」が復活しています。
外観には、レース活動で得た空力のノウハウを反映させた専用エアロパーツを装着していますが、“羊の皮をかぶった狼”らしく派手すぎない端正な佇まいとしているのも特徴といえます。
なお100台限定のスカイライン NISMO Limitedは、日産横浜工場でGT-Rのエンジンを組み立てる「匠ライン」で、特別な資格を持つ匠がひとつひとつを手組みで作り上げる高精度なエンジンを搭載するほか、特別装備として匠ラベルや専用シリアルナンバープレート、専用エンブレム、艶消しガンメタリック塗装のホイールなどを装着します。
僕ラの時代 200万円位で中古車感覚です今は歴史的遺産ね、