AT車「N」レンジの使いみちとは? 「N」+パーキングブレーキで信号待ちは危険?
「P」と「N」では何が違うのか?
――そもそも「P」レンジはAT車にしか見られませんが、「N」レンジとは何が違うのでしょうか?
「P」レンジはギアボックス内のシャフト(駆動軸)をロックする役割があります。MT車は駐車時にギアを1速または「R」に入れればギアがロックされますが、AT車においては「P」レンジがその役割を果たします。「N」レンジで停車している場合、クルマは少しの傾斜でも動いてしまいます。
――「N」レンジでパーキングブレーキを使用した状態とは異なるのでしょうか?
それは、パーキングブレーキで後輪だけを止めている状態です。パーキングブレーキは非常に軽いもので、仮に走行中に使った場合、せいぜい20km/h程度までしか止められませんので、何かのはずみで坂道を転がっていくことも考えられます。「P」レンジでギアをロックしたうえで、パーキングブレーキを使って駐車してください。
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信号待ちでブレーキペダルを踏み続けるのがおっくうで、「N」レンジにしてパーキングブレーキを使用する、というケースついても田中さんは、「フットブレーキは、エンジン作動中にはより強力にクルマを止めるので、誤作動を防ぐ観点からも、ブレーキペダルを踏み続けていたほうがより安全」だといいます。
ちなみに、パーキングブレーキを過信するのも、重大な事故につながりかねないそうです。たとえば、「少しのあいだだから、と思って『D』レンジのままパーキングブレーキを使ってクルマを停め、近くの自動販売機にジュースを買いに行くなどしているうちにクルマが動いてしまい、前のクルマに追突したり、踏切に進入してしまったりする例も見られます」(田中さん)といいます。
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提供:乗りものニュース