全長3.5m! トヨタが「ヤリス」より小さい「MRスポーツカー」を開発! “5速MT×1.8Lターボ”搭載した過激すぎる「お買い物クルマ」とは

完成した「クレイジー」は実際に速かった?

 また、アイゴ クレイジーのその他の改造箇所として、特注の冷却システム、巨大なフロントマウントのアルミ製ラジエーター、サスペンションの変更に加えて、調整可能なTEIN製ダンパーを装着。

 よりシャープなコーナリング性能や、わずか5.7秒で時速100キロに到達する加速性能、時速204キロの最高速度など優れたパフォーマンスを獲得したといいます。

見るからに運転の楽しそうな「アイゴ クレイジー」のインテリア
見るからに運転の楽しそうな「アイゴ クレイジー」のインテリア

 ただしトヨタはこのアイゴ クレイジーについて、「絶対的なスピードとパフォーマンスのために開発されたモデルではなく、あくまでもドライバーの意思に素直に反応し、車内外の人々の顔に笑顔をもたらす愛すべきモデルとして設計した」と説明。

 そんなアイゴ クレイジーは外観も個性の塊そのもので、ベースのアイゴの顔は残したまま、強烈なパワートレインに耐えられるように特注のワイドボディキットを装着。

 車体サイズは全長3500mm×全幅1800mm×全高1500mmと、ベースのアイゴより95mm長く、185mm幅広いボディになりました。

 この力強い外観に取り付けられた17インチの大径アルミホイールと頑丈なグッドイヤー製タイヤにより、絞り出した全てのパワーが余すこと無く路面に伝わります。

 また、リアビューで目を引くカーボンファイバー製の巨大なリアウィングは、アメリカンチャンプカーシリーズのレースカーから“そのまま”移植されたもの。トヨタのスポーツカーとしての伝統を高らかに象徴しました。

 さらに内装もコーチトリマーの専門会社が手掛けた特注品で、4点式安全ハーネスとフルロールケージを備えた専用スポーツシートを採用。

 最後にナンバープレートには「T2 4YGO」(ターボチャージャー付きの2人乗りAYGO)の番号を装着し、コンセプトが視覚的にも伝わるユニークな要素として同車を完成させました。

 このアイゴ クレイジーは、2008年7月に開催された「英国国際モーターショー」で世界初公開されたほか、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にもサプライズ登場し、日本の元スーパーGTレーサーであるピーター・ダンブレック氏がヒルクライムを運転して会場を大いに沸かせました。

※ ※ ※

 アイゴ クレイジーについて最もよく聞かれる質問として「これは市販化されていますか?」という言葉が聞かれるそうですが、残念ながら同車は販売されることなく、また本格的に生産する予定は一度もありませんでした。

 多くのファンはこの回答に悲しみましたが、アイゴ クレイジーはトヨタの将来のスポーツモデル実現のための技術的実験のひとつだったのです。

 しかし、同車をはじめとした画期的な実験的モデルが多く生み出されたからこそ、現在のトヨタの豊富で強力なスポーツカーのラインナップが完成したとも言えるでしょう。

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3件のコメント

  1. アクアを魔改造したみたいでかっこわるい。

  2. 日本の話をしてください

  3. MTで 小さくて 楽しい車、いいね ····え? 幅は3ナンバー? ···あと10cm 狭くなればマジで欲しいな!

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