名古屋~岡崎に“第二伊勢湾岸道”計画が進行中!? 「名古屋三河道路」概略ルート一部決定は「最終段階」へ 空港アクセスにも期待
名古屋の臨海地帯で伊勢湾岸道から分岐し、海をわたって知多半島・高浜・岡崎方面へ直結する高規格道路「名古屋三河道路」が、具体化に向けて動いています。完成すればどれだけ便利になるのでしょうか。また話はどこまで進んでいるのでしょうか。
「愛知県南部の東西軸」ついに具体化へ
名古屋の臨海地帯で伊勢湾岸道から分岐し、海をわたって知多半島・高浜・岡崎方面へ直結する高規格道路「名古屋三河道路」が、具体化に向けて動いています。
完成すればどれだけ便利になるのでしょうか。また話はどこまで進んでいるのでしょうか。
愛知県の伊勢湾岸道より南のエリアは、広大な工業地帯や複数の市街を抱えながらも、高規格道路の空白地帯となっていて、どこへ行くにも生活交通との混在が避けられない課題がありました。
名古屋三河道路はそうしたエリアと東名・新東名を直結し、東京方面へ最短距離でつなぐ役割を果たします。また、乗り換え不便な「知多半島道路」が一手に担っていた中部国際空港アクセスも、利便性の向上が期待されています。
さらに先述のとおり、伊勢湾岸道~知多エリア~東名・新東名という新東西ルートが構築されることで、小牧方面からの交通流や名古屋市内の混雑をバイパスする機能も果たします。まさに「第二伊勢湾岸道」といった趣きのネットワークとなります。
気になる進捗ですが、この壮大な構想のうち、まず「知多~西三河」の部分が、概略ルートを決定する「計画段階評価」の終盤に差し掛かっています。
概略ルートが決まれば、それを元に都市計画決定・環境アセスメントという2つの手続きが進められ、完了すればいよいよ事業化を待つ段階となります。
おそらく最初にGOサインが出ることになりそうな「知多~西三河」ですが、具体的には「西知多道路・長浦IC~国道23号名豊道路・高棚北IC」という接続で進められています。
あとはその2か所を、どういうルート帯で結ぶのか、3案の中から最終決定する段階になっています。沿線住民等へのアンケートは2024年3月で終わり、あとはその結果が整理され決定されるのを待つだけの状況です。
3案というのは、「最短距離でむすぶルート(19km)」「阿久比方面へ南に迂回するルート(20km)」「既存の県道を拡幅するだけ(23km)」というもの。それぞれコストや事業の進めやすさなど、メリット・デメリットの比較が行われています。
2022年12月から進められてきた計画段階評価も、いよいよ最終段階です。
なお、この名古屋三河道路とほぼ同時並行で「計画段階評価」が行われているのが「一宮西港道路」です。東名・東海北陸道の一宮JCT方面から南下し、伊勢湾岸・名古屋港へつなぐ構想路線です。完成すれば、東海北陸道から東名岡崎ICまで、新たな直結バイパスルートが誕生することとなります。
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