三菱新型「パジェロS」実車展示! 全長4.8m級&2.4L Dターボ搭載、注目集まる!? 「次期パジェロ」は? タイ工場で見えたモノとは

パジェロスポーツの生産工場、そこで見たものは?

 ショー取材を終えてから、今度は三菱自動車の生産拠点であるレムチャパン工場を訪問しました。

 レムチャパン工場は、年間生産能力が完成車42万4000台で、日本国内を含めて三菱自動車としては世界最大の生産拠点となります。

 工場は大きく4つに分かれており、第1工場でパジェロスポーツと日本では前世代となる「アウトランダーPHEV」、第2工場で「トライトン」。

 そして第3工場で「ミラージュ」「アトラージュ(ミラージュのセダン)」「エクスパンダー(およびクロス)HEV」、さらにガソリンエンジン・ディーゼルエンジン・バッテリーパックの製造を行うMECがあります。

 ここで生産されている各モデルで、構成する部品の現地調達率を見てみますと、トライトンの現地調達率は90%と高く、残り10%は日本で部材として事前に製造するノックダウン(KD)生産によるものだということが分かります。

 一方、パジェロスポーツの現地調達率は76%となっており、残り24%は日本以外からということになります。

 仮に、次期パジェロスポーツを新型トライトンをベースとして設計すれば、パジェロスポーツの現地調達率も上がるのではないかという印象を持ちました。

 そうとはいえ、今回のモーターショーと生産拠点での取材の中で、日本向けの次期パジェロについて三菱自動車側から詳細な回答を得ることはできませんでした。

上段:「バンコクインターナショナルモーターショー」の三菱自動車ブース、下段:レムチャパン工場の様子(撮影:桃田健史)
上段:「バンコクインターナショナルモーターショー」の三菱自動車ブース、下段:レムチャパン工場の様子(撮影:桃田健史)

 さて、レムチャパン工場の特徴は、工場がある工業団地の中を完成車がナンバーがない状態で自走し、隣接するレムチャパン港の屋外保管場所に移動するというシステムです。

 現在、タイで新車を製造するメーカーでこうした船積み港に隣接しているのは三菱自動車だけです。

 この屋外保管場所には、なんと最大2万3000台を収納していて、ここから世界120ヶ国に向けて輸出されていきます。

 その中には、様々な仕向け地で使われるパジェロスポーツや、日本を含めて輸出される新型トライトンの姿を見ることができました。

 仮に、近年中にパジェロスポーツがフルモデルチャンジすれば、ここからトライトンと共に日本向けに船積みされることになるのでしょうか。

 そのパジェロスポーツが、果たして日本でパジェロを名乗ることになるのでしょうか。

 大いなる期待をもって、三菱自動車の今後の経営判断を待ちたいと思います。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。

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4件のコメント

  1. いよいよ日本の自動車企業も、家電企業同様、製造コスト安い外国製品輸入し、国内雇用無視だな。

    • 別にパジェロ復活したところでアウトランダーとあまり変わらない
      パジェロ、ランエボ復活とか言ってるおっさんたちはどうせ「こんなの違う」と買わないだろうね
      もう名前だけだから

  2. アウトランダーもあるし、パジェロは3ドアのショートで出して欲しいなw パジェロミニじゃなく、普通サイズのパジェロショートならスズキジムニーを打倒する事は間違い無しだぞ!もろちん、パジェロエボも登場させよう♪

  3. んー??アウトランダーかな?
    パジェロはやっぱスタイリッシュよりは丸目のゴツイ感じがカッコいいんよな。
    パット見アウトランダーにしか見えない😅

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