「えっ…!」 新品タイヤは一度「皮むき」しないとダメ!? “タイヤ交換”でささやかれる「謎ルール」の真相とは
クルマの新品タイヤで本来の性能を発揮するためには、一度「皮むき」をしてやると良いといいます。一般のドライバーでもできる簡単な作業ですが、どのようにすれば良いのでしょうか。
「えっ…!」新品タイヤはそのまま使っちゃダメなの!?
好感したばかりの新品タイヤは、一度「皮むき」しないとダメだという噂を聞いたことはありますか。
一般のドライバーにとっては非常に難解な話に聞こえますが、実は非常にシンプルかつ効果的な工程で済むものです。
「クルマのタイヤは新品へ交換した直後がもっとも性能が良い」と思われがちですが、実は新品タイヤは最初からパフォーマンスを発揮できるわけではありません。
新品タイヤへ交換した直後は、「タイヤの皮むき」とよばれる作業が必要になります。
皮むきと聞くと大げさに聞こえますが、金属か何かでタイヤをゴリゴリと削ったりするような必要は一切ないので、まずは安心してください。
ここでいうタイヤの皮むきとは、タイヤのトレッド表面にのっている薬品の膜をはがすことを指します。
タイヤは、金型に入れたゴム素材を焼き固めることで製造されますが、金型から剥がす際にはがれやすくするため、タイヤの表面には「離型剤」という薬剤が付着しています。
離型剤は滑りをよくするワックスのような薬剤であるため、製造直後のタイヤのトレッド面は、非常に滑りやすい状態。
そのため、新品タイヤに交換した直後は、しばらくは急加速や急ブレーキ、急ハンドルなどの運転は避け、ゆっくり丁寧に走行することが推奨されており、これが「タイヤの皮むき」といわれる作業です。
離型剤を除去するために、タイヤ表面を洗剤でゴシゴシと洗ったり、紙やすりで削るという人もいるようですが、薬剤には長期保管時にタイヤ表面を保護する成分も含まれていますので、お薦めはできません。
タイヤの皮むきの具体的な目安は、タイヤメーカーやタイヤショップでは時速60キロでおよそ100キロの走行距離が推奨されています。
タイヤの皮むきが終わり、タイヤのトレッドゴムが一様に削れるまでは、高速道路の走行を避けるようにとするタイヤメーカーもあります。
筆者(吉川賢一)が、自動車メーカー勤務時代に経験した例では、新品タイヤを使用する車両走行実験を行う際は、タイヤの皮むきのために、時速100キロの高速巡行走行で1時間走り続けていました。
もちろん急なハンドル操作や急ブレーキなどは避けて丁寧な運転を心がけ、タイヤのパフォーマンスを100パーセント発揮できるよう、走行実験に向けての準備として行っていたのです。
ただそうはいっても、「新品タイヤは滑るので怖い」と考えすぎる必要はなく、普段から丁寧な運転を心がけていれば何ら問題はありません。
「まだ皮むき終わっていないかも知れないから気を付けよう」と頭の片隅に置いてもらえればOKです。
それよりも、タイヤに関しては、空気圧の定期的なチェックのほうが重要です。
タイヤの空気圧は、高すぎても低すぎてもだめ。空気圧が規定通りでないと、横方向のグリップや乗り心地(ショックの大きさや振動のおさまり)、ブレーキ性能、静粛性、燃費など、動性能の全てに影響を及ぼします。
空気圧が低い状態で高速走行すると、タイヤバーストの原因になることもあります。サイドウォールのたわみが増えるので、タイヤ本体が発熱してしまい破裂に至るのです。
ゴム製品であるタイヤは、何もしなくても自然と空気が抜けていきます。1か月ほどで5~10パーセントも空気圧が下がっていることも。
できれば、ガソリン給油ごとの空気圧チェックを行うよう、習慣化したいところです。
ライター様はメーカーに居たらしい。なので、あえて厳しい事を言わせてもらうと、新品タイヤの走行はなにも表面の離型剤剥がしだけじゃなく、内包されて居る滑り止めの気泡だったりの露出を推進することなども有る。また、100㎞位で成るかどうかは不明だが、新品タイヤは使用過程において「成長」するものだ。なので、新品タイヤのこまめなエア圧チェックは欠かせない(成長に従いタイヤが膨らむので、エア圧が下がりがちに成る)。そこいら辺も書いて欲しかったな、「自称」では無く本当の経験者だったら。
で、謎ルールって何?