本土から離れた「離島」 クルマは所有できる? 車検や整備はどうしてる!? 海に囲まれた「島」ならではの事情とは
車検ごとに「フェリー」で輸送!? 離島ならではの問題とは
クルマを本土の港近辺の中古車ショップで購入することが多いという離島の人々。では、車検も本土まで輸送して受けているのでしょうか。
前出の三島村役場の担当者は、離島に住む人々の車検の受け方について以下のように話します。
「島内に整備工場がないため、フェリーで島から運び、本土の整備工場で車検をおこなっています。
輸送料金は、フェリーの大きさによって異なりますが、軽自動車で往復3万9000円ほどかかります。2022年度から補助金の制度が始まり、島民の方々に多くご利用していただいています」
例えば鹿児島県には、三島村とは別の離島が複数あります。本土への運送料金が最も高いのが、十島村の諏訪之瀬島と平島で、往復するのに普通自動車の場合は約7万5000円かかるようです。
こうした状況を考慮して、離島に住む人々からはフェリー輸送料金の負担軽減を求める声が上がっていることから、鹿児島県はクルマ輸送料金に関する補助金制度を開始しました。
これにより、車検だけでなく離島ではできない整備でも、本土に持ち込んで点検や整備することが容易になっています。

このように離島では本土とは違う独特なクルマ事情がありますが、他にも離島ならではの事例のひとつに「ナンバープレートを装着していないクルマが走行している」という問題があります。
西日本のある離島で、ナンバープレートが付いていないクルマが公道を走っているところを目撃したということがSNSで話題になったことがあります。
しかも、ナンバープレートが付いていないクルマを複数台発見されたといい、そのクルマは軽トラックが多いとのこと。
しかし、ナンバープレートが付いていないクルマは、正式に登録や届け出されていないということになり、公道を走ることは離島であっても認められていません。当然道路運送車両法違反(無車検・無保険走行)に抵触する重大な違反行為になります。
三島村の担当者は「現在、農器具以外でナンバープレートが付いていないクルマが島内を走っていることはございません」と話しており、すべての離島でこうした問題が発生しているわけではないようですが、一部では取り締まりが少ないからといって登録を受けないクルマも存在しているようです。
離島に住む場合でも、正しく登録や届け出を済ませるとともに、保険に加入し、車検や整備もしっかりと実施することが大切です。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。





































