クルマのバンパーに「謎のフタ」なぜ付いている? 中に意外な“モノ”が入ってる!? 一体いつ使う?
クルマのバンパーに「フタ」が設けられていることがありますが、この中には何が入っているのでしょうか。そしていつ使うのでしょうか。
「謎のフタ」開けたことある?
クルマのバンパーをよく見ると、「フタ」のようなものが設けられていることがあります。車種によって丸や四角など形状はさまざまで、フタの中にはネジ穴があります。
では、これはどのような目的で使用するのでしょうか。
バンパーにある丸や四角のフタは、トラブルが発生しなければ開ける機会もないため、クルマを買ってから手放すまで一度も触れることがなく、存在に気づかなかったという人もいるかもしれません。
このフタの中にはネジ穴があるのですが、これは「けん引フック」を取り付けるためのものです。
けん引フックとは、故障やトラブルによってクルマのエンジンがかからなくなったり、雪道やぬかるんだ路面でスタックしたりして自力で動かせなくなった時などに、クルマにロープをかけて引っ張るためのフックです。
動けなくなった状況に応じて前後のどちらからでもけん引が必要となる可能性があるため、けん引フックのネジ穴はフロントとリアの両方のバンパーについています。
しかし、実際にけん引が必要になった場合には通常はロードサービス業者に依頼することが多く、ユーザー自身がこのフタを開ける機会はほとんどないかもしれません。
実はマイナスドライバーなどの工具を使用すれば簡単に開けることができるのですが、工具でバンパーをひっかいて傷をつけてしまうことがあるため、作業する時には注意が必要です。
また、街中を走行するクルマの中には、けん引フックをつけたまま走行しているクルマを見かけることがあります。
特にスポーツカーなど、バンパーに赤や青などカラフルな“輪っか”をつけているクルマも存在。
サーキットを走行する時には、運転を誤ってコースを外れてしまったり、何らかのトラブルによってコース外の砂利が敷かれたゾーンに停車してしまったりすると、けん引してもらわないと脱出できなくなってしまうことから、サーキットを走行するスポーツカーなどで常時装着している人もいるのです。
ただし、サーキットと公道ではルールが異なり、公道では「道路運送車両の保安基準」によって「鋭い突起がないこと」と定められていることから、けん引フックの形状や性能によっては保安基準に抵触し、車検が通らない可能性もあります。
ほかにも、このフタやバンパーは樹脂素材でできていることから、クルマをどこかにぶつけてしまった時などに、バンパーが一時的に変形してけん引フックのフタだけ落としてしまうことも。
クルマによっては落下防止措置として、フタがバンパーに紐づけられていることもありますが、中にはフタを紛失してしまったと思われるクルマを見かけることもあります。
もしフタを落として紛失してしまったら、フタだけ購入して取り付けてもらうこともできるため、ディーラーなどに確認してみるといいでしょう。
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スタックしてしまった時など、けん引フックを利用してクルマをけん引してもらうことがあるかもしれないので、自分のクルマのフタをチェックしてみるといいかもしれません。
バンパーにはけん引フックのネジ穴のフタ以外にも、安全装備のセンサー類など、似たようなものが見られるため、けん引フックのフタを開ける時には取扱説明書などを確認して作業しましょう。