12年ぶりの復活! もはや「パジェロ」超えの三菱「新型オフロード四駆」登場! 新型「トライトン」に辛口評論家も「感激」しきり!?
乗り心地も動力性能も「もはや3ナンバーのSUV」と変わりない!
新型トライトンでもうひとつの「いいね!」が乗り心地にある。
ピックアップトラックの文法通り、新型トライトンはリアサスペンションにリーフスプリングを使う。
リーフスプリングとは、曲がった弾性のある鉄の板を重ねる構造。当然ながら鉄と鉄が摩擦するため、スプリングを使うバネより動きは渋い(フリクションが大きいといいます)。

また小さい入力だと動かないため、通常はどうしてもゴツゴツした突き上げ感の大きい乗り心地になってしまう。
そいつを嫌って減衰力を下げるため、今度は乗り心地悪いのにフワフワするという奇妙な乗り味に陥る。
だからこそリーフスプリングのクルマは、一般に乗り心地が悪いといわれる。
その点、新型トライトンのリーフスプリングは徹底的にフリクションを減らしたという。
極悪路やタイヤが浮くようなモーグル路も試してみたところ、リーフスプリングのフリクションが小さいため、伸び側も縮み側もスムース。
公道試乗時には、カメラマンや編集スタッフ合わせ4人で移動したところ、後席の乗り心地も1ナンバーのピックアップトラックというより「よく出来た3ナンバーの乗用車」的だと後席スタッフの弁。
内装だって乗用車クオリティだ。だからこそ3ナンバー乗用車登録で良いと思う。
ちなみに5人が乗ると荷物スペースはすべて「屋外」になる。濡れたり汚したくない荷物を多く運ぶのなら、GLSにオプション設定されたキャノピーを載せることをオススメする。
動力性能はどうだろうか。
搭載されているのは204馬力の2.4リッターターボディーゼル+6速AT。最大トルクが470Nmと、5リッターのターボ無しガソリンエンジンと同じくらい太い。したがって2100kgと軽くないボディを軽々と走らせる。
イメージとしては、車重1050kgのクルマに2リッター級のトルクを持つエンジン載せたようなもの。その気になってアクセル踏むと、相当イケる走りをする。

今回は公道に加え、激しい登坂や凹凸を含む極悪路の試乗コースも用意されていた。
新型トライトンで驚くのは、多数の路面適合モードを持つこと。ノーマルからロックセクション、雪道まで何と7種類もあり、電子的なトラクションコントロールも付く。
しかも前後タイヤが浮くようなモーグル路面ですら、ベーシックなフルタイム4WDモードのままで走りきれるほど基本的に優れたシャシ性能を持つ。
これに電子制御や、砂地や岩場、深い泥道などそれぞれに対応する路面モード制御を加えたら鬼に金棒だ。
おそらく三菱のエンジニアは、何年もこういったクルマを作りたかったんだと思う。でもチャンスがなかった。
新型トライトンの開発にあたり「これでもか」というほどの情熱を注ぎ込んだに違いない。
コンディションの悪い道をワシワシ走って行く新型トライトンのハンドルを握っていたら、このクルマを開発した人の気持ちが伝わってきて、少し感激してしまった。クルマって楽しいとつくづく感じる。
新型トライトン、もっともっと誉めたいところはあるけれど、今回はこのくらいにしておきましょう。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
車の内容は素晴らそうだが個人的にはフロントのデザインをもっと頑張ってほしかった。まるでトラックそのもの、コの字型の加飾取ると何じゃコリャってなると思う。
現在時点で国内販売が表明されていない、若しくは海外現地のみで販売されている車の情報記事を殊更に掲載しているのは、ニュースに値するのでしょうか?海外でしか買うことのできない記事ならば、読んでも仕方が無い。